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フォー・ルームス(アメリカ公開バージョン) [VHS]  コミカルで、単純に解りやすい作品が4点、一度に楽しめる作品である。
 95年当時、アメリカで話題になっていた監督が集結し、コレだけの俳優を集められる作品は滅多にないように思う。
 個人的には、アントニオ・バンデラス氏のファンなのもあるが、ロバート・ロドリゲス監督の子役の起用の仕方には舌を巻いてしまう。

 クェンティン・タランティーノ氏の監督、俳優としての多才振りも良い。4話めは殊に切れが良く、小気味良いテンポに引きずり込まれてしまう感がある。
 奇妙だと感じていたティム・ロス氏の動きが、最後にはなんとなく愛おしささえ感じるようなまとまりが、誠に妙で面白い。

 日本公開時に上映されなかった部分も観れて、何となく得した気分になる作品である。


華麗なるギャツビー ブルーレイ&DVDセット(初回限定生産) [Blu-ray]  ヘミングウェイやドス・パソスと並び「失われた世代」を代表する文豪スコット・F・ジェラルドの

代表作「華麗なるギャツビー」が現代版「ロミオ+ジュリエット」で共演したディカプリオと監督バズ・ラーマン

の再タックルでの復活です。

 元来「華麗なるギャツビー」は過去数度に渡って映画化されましたが(ロバート・レッドフォード版が一番有名でしょう)、

切なく哀しい内容ゆえにほとんどが商業的に失敗し歴史的な名作なのにも関わらず映画化は敬遠されているという意外な裏話がありましたが

なんといってもバズ・ラーマン監督といえば・・・わかる人ならわかるはず。

はっきりいって・・・ド迫力(笑)

超ゴリゴリの誇大演出(花火とラプソディー・イン・ブルーの合わせ技!!)とディカプリオの暑すぎる熱演をブチかまし、これでもかこれでもか

と超ド派手なパーティー・シーンを挿入いや注入!!(ダイナミックなアングルでの撮影にこだわり監督自身がケガをしたという逸話あり)。

 挙句の果てには音楽にヒップ・ホップの大御所ジェイ-Zを起用し金持ちどものバカ騒ぎにラップが

流れ込み時代錯誤の反則技も大展開、間違いなく保守的なファンは拒絶反応必至な状態です(村上春樹氏はどう思ったのか物凄く気になる・・・・)。

とにかく今作は限りなく現代ナイズに描いたことが功を奏し、歴代作の中でもっとも高い興行成績を弾き出したのです。

 「いくらなんでもやりすぎ!」と声を荒げるファンもいるでしょう、実際批評家からも「派手な衣装と美術がこの映画に出ている役者の感情表現を駄目にしている」

と辛辣な評価が下されています。

 しかし私としては過去の作品では描ききれなかったアメリカがもっとも熱に浮かされていた時代のハイソサエティーの狂乱ぶり

を見事に活写し、過去の作品の中でも評価は高かったロバート・レッドフォード版(ちなみに脚本はF・コッポラとウラジミール・ナボコフ)では語られなかった

ギャツビーの若かりし頃の姿とプロセスを描き、そして成金時代の終焉(監督いわくリーマン・ショック後の現代を重ね合わせた模様)に

焦点をあわせたのは純粋に評価できます。

巨大な富を手に入れても、彼方に過ぎ去った愛に手を伸ばさずにいられないギャツビーと

持ち前の優柔不断さで周囲を巻き込み混乱させる哀しき道化、デイジー。

純粋すぎるが故に互いが互いを遠ざけてしまう哀切と現実、それでもなお信じ続ける無垢の象徴たるギャツビーに待ち受ける結末。

 ラスト、物語の語り手(著者F・ジェラルドの分身)であるトビー・マグワイア扮するニック・キャラウェイが

「The Great Gatsby(華麗なるギャツビー)」と書き記す姿がいつまでも見る者の胸に残るはず。

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味覚には好みがあるので、甘めが好きな方は試す価値あり。
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わたしは後者でした。

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