船上のピエールごろくんの黄金ルーム

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藤子・F・不二雄大全集 モジャ公 変化球というか、青年向けと言いますか、
そういった方面での、藤本先生の
最大級の傑作です。

ある日、宇宙から来た「モジャ公」と
名乗る変な生物に、ささいな原因で、
地球の少年は着いて行ってしまい、

さあて、宇宙狭しと大騒動!!

まあ、要するに、のび太がドラえもん
22世紀まで勝手に着いて行って帰らない、
みたいな話です。

この頃流行した、SF小説から、いっぱい
アイデア使ってます。
(一番でかいのオールディスの「地球の長い午後」)

途中で半端に終わらないで、
ちゃんと爆笑のオチまで付いた傑作です!!

モジャ公 (1) (小学館コロコロ文庫) ☆この漫画はとてつもない拾い物である。一筋縄ではいかないシニカルな展開、秀逸で、妙味なアイデア、スペース・オペラを連想させる壮大な画風を含めた趣向にはビックリ仰天させられた。作者=(藤子・F・不二雄)の代表作で知られる、失敗&駄目なことを正当化した許されない不愉快な愚作『ドラえもん』や、連載を打ち切られた問題作?『オバQ』等の作品群は、はっきり言って大嫌いだが、本編はかなり毛色が違う異様なムード満点のSF・アドベンチャーの佳作。壊れそうな?なポンコツロケットで宇宙へ家出した主人公のモジャ公を含めた、ドンモ、空夫の個性的な三人組が織り成す危険とスリルに満ちた刺激的な大冒険を毒々しいユーモアとスラップスティックな活劇描写を平行しながら非凡な構成で描いている。実験的な演出&手法と卓越した表現力には底知れない恐怖感?がある。物語に重要な役割を果たす、記録映画監督や自殺屋?といった名脇役たちの存在感も強烈。ハリウッド映画のSF大作にも決して引けをとらない、本格派のSF漫画であります。★
オリンポスの果実 かつて熱烈に恋した人への手紙という形でストーリーが展開していく。恋の熱に浮かされた青年の心理描写が見事で、主人公の頼りない性格とあいまって、周りの人間からいじめられたり、からかわれたりする場面では読んでいてつらくなってくるほどだった。ここに記されたような青年期の恋の病は、若い頃に同じような経験がある人ならば大いに共感できると思う。実際に作者はオリンピックの代表選手として活躍したそうであるが、小説の主な舞台が洋上の船というところも、青春の象徴のような碧い海が若者たちを浮き立たせて、この小説の大きな魅力になっていると思う。時々熱烈な恋心と反転して現れる片思いの相手を汚く罵る逆説的表現が新鮮だった。
随分昔に書かれた作品(1940年 昭和15年)であるのだが、文章が生き生きとしていて、時にコミカルな箇所もあり、古臭い感じを受けない。一途で、不器用で、危うく、そして純粋な青春の恋。最後の一言がとても切ないが、これこそ青春の恋なのか。

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