表題の言葉は、帯に記されたアルゲリッチを表したもの。まさにこの通りの印象を私は受けました。 実は、ピアノが好きな私ですがヴラディーミル・アシュケナージ一筋で、アルゲリッチのCDは1枚も持っていないのです。いつかラジオで聞いたときに、なんちゅうテキトーな弾き方なんだ、と思って好きになれずに今に至っていたのですが、なぜかこの本の装丁や帯の言葉に魅せられて、読みました。 芸術家肌のこわい女性というイメージは覆され、素敵な女性だなあと思いました。 ドタキャンもしばしば(今回の来日も中止になっちゃいましたね)なこと、好きになった3人の男性の子供をそれぞれ1人ずつ生んで育てたことなど、この辺は私が読む前から抱いていた芸術家肌なイメージに合っていたのですが、本当はピアニストになどなりたくなかった節があること、ソロで舞台に立つのがものすごく緊張すること、自分の周りの若い演奏家を惜しみなく助けること(懐がでかい)など、器の大きさと、天才であっても普通の人と同じく辛いことも多いのだな、という親しみを新たに感じました。 掃除、お風呂ぎらいなところは私に似ており、とても親近感が持てました。掃除、めんどいよね!マルタ! 写真のアルゲリッチは目が優しく、笑うと本当に魅力的です。キーシンとの連弾のときの目はちょっとこれ、惚れてるやろ!と思ったんですが、本によるとやはり・・・・です。 2人の連弾のCDって出てるのかしら。あったら欲しいなあ。 というわけで、早速アルゲリッチのソロレコーディング(8枚組)を買いました。その感想は、またそちらの商品ページで。 ☆4にしたのは、3000円はちょっと高いなあと思って。翻訳も多分余り上手でないような気がしました。
8枚組でこの価格、音質も悪くありません。 買い、だと思います。
オザワとアルゲリッチの掛け合いが素晴らしいです。 アルゲリッチの力強く魅力的な響きと、小澤征爾のアンサンブルに込められた哲学が絶妙に融合し、トータルとして、大変素晴らしい音楽が作り上げられています。是非一度聞いて見て下さい。
DGのアルゲリッチ生前回顧集第二弾。前作ソナタ集がオリジナルリリース時の内容を忠実に復刻したのに対し、こちらの協奏曲集では7枚中3枚で2in1的なカップリングが行われている(つまり本作は10枚のアルバムを7枚にまとめている)。前作より組み枚数が1枚減ったにもかかわらず収録時間が延びたのはこのためだが、問題もある。 ひとつはリリース時に含まれた楽曲でカットされたものがあること。ただしこれは「協奏曲集」というボックスの括りに沿わない楽曲のみを対象としており、やむを得ないところだろう。また収録時間の関係から時系列的な並びが崩れたことも、気になるといえば気になる点だ。 もうひとつは内ジャケと収録内容に不一致が生じたこと。紙製の内ジャケは前作同様オリジナルの意匠を丁寧に復刻しており、本ボックスの大きな魅力である反面、今回の編集で追加された曲は表記されない。つまり7枚中3枚は内ジャケを見ただけでは中身が分からない。この点はブックレット(たいへん丁寧なつくり)で補完しているので問題はないとはいえ、やや不便を感じるところだ。ボックス裏に貼られた紙がインデックス代わりになるので、剥がした後は捨てずに箱に入れておこう。
収録内容はここで改めて記すまでもなく素晴らしい。67年から04年まで、アルゲリッチがDGに遺した協奏曲を網羅しており、いくつかの重複曲では指揮者やオケの違いも聴き取れる。アルゲリッチの実演、特に協奏曲は指揮者やオケとの間に強烈な緊張感があり、下手をすると破綻する場合もあるのだが、ここで聴かれる絶妙のバランスは流石にDGと言うべきか。 なおアルゲリッチはDG以外にも多くの協奏曲録音を遺している。本作収録のプロコフィエフは97年のEMI盤(デュトワ/モントリオール響)も完成度の高い名演。併せて聴くことをお勧めしたい。DGのアルゲリッチ箱、次回第三弾は重奏曲集だろうか。
多少のミスタッチはありますが、アルゲリッチのチャイコの中でも最もお気に入りの演奏です。頭のホルンはプロ以上!?
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