円熟したCDだなと思います。コミカルなシーン、シリアスな緊迫したシーン、 飽きることなく、ぐいぐいとお話に引きずり込まれました。
冒頭トラック、「冬の蝉」撮影中の香藤(三木眞一郎)岩城(森川智之)を陣中見舞い?しにくる、 小野塚(遊佐浩二)宮坂(鳥海浩輔)からの流れは、微笑ましくもあり楽しい。 酔っぱらって甘えるシーン、悶えました。 長く続いている関係だからこそ、ですね。
代役として再び、彼らの前に現れた浅野(森久保さん)を巡っての、役者としての岩城さんの葛藤は、 浅野自身のジレンマとも相まって胸にささりました。 いろんなことにきちんと向き合う姿、またそれに対する香藤も。 関さん演ずる吉澄さんも、登場シーンは短いながら、ほんとうに素晴らしかったです。
役者として、人として。成長しつづける彼らは、私にも幸せをあたえてくれるのだと思いました。
新田祐克さんの漫画はストーリーが面白いので購入をしました が…「オトダマ」のリンク作とは知らなかったので読んで、ちょっとビックリ…頑なな彼の心を救ってくれる人がいて良かった…と思ったのも束の間… 「オトダマ」のドラマCDで彼の声(置鮎さん)を聞いていたせいか…かなり切なくツライ展開に涙が出ました。 このままじゃ辛過ぎるので…早く続きを読みたいです〜
思い切った壮絶な最期に映画1本を見たような感情量で半日ほどは現実と違う世界にいました。 文久2年から明治4年頃までの10年ほどの時間が経っていて、10年もの間の二人の物語というのもBLには珍しいのかも。 不穏な幕末から、内戦(戊辰戦争)を経て、近代日本の黎明期というとても難しい時代ですが、 そんな10年の時を経て、理想高く奔放だった若い二人がどれだけ変わってしまったものか・・・。
罪を犯している草加は外務省の高級官僚として、秋月を隠すことに奔走し 秋月は自責の念と不自由な体とで緩やかに自殺をしているような有様。 二人が思い描いていた理想社会は好きな者が好きなように一緒に街を歩き、国を語れる時代だったはずが、 気がつけばどうにもならない袋小路に追い詰められています。望みどおり二人で寄り添っていても その閉塞感に交わす言葉さえぎこちなく・・・ どれだけの葛藤を経てきたのだろうと、描かれていない行間を想像してしまいます。
秋月はどんな思いで不利と承知の内戦に加わり、 どんな思いでロンドンに留学中の草加を思ったのか。 草加を待てなかったはずもないのに。 また草加も、変わり果て、壊れていく秋月をその場しのぎで匿いながら、 取り返しのつかないことへの絶望はどれほどだったか。
現実世界では果せなかった純愛が、凄惨な結末で永遠になったのは、まさに王道の悲恋ですが 潰え消えた二人の夢を思うと哀れでなりませんでした。 ハッピーエンドではありませんが、だからこそ二人の生き生きとした出会いや熱情が際立って美しいです。
六実(攻)とスレばスルほど、嵌っていく透(受)。 身体の関係から、心まで奪われていく透 「めんどくせぇ、お前とこのまま(抱かれて)いてぇ」と組の抗争やら、跡目問題、もう、そんなのよりも六実に抱かれていたいとねだる透。 拗ねたり、嫉妬する透が可愛くて仕方ありません。 続きも気になる!
原作未読。キャスト&レビュー買い。冬の蝉自体、OVAが初です。 BLにはそこまで興味はないのですが、歴史物は好きなので、幕末の動乱の時代の悲恋ものというシナリオに惹かれました。
最初は見た時には絵が好きなタイプではなかったので、CDかOVAかで迷った末、OVAにしてみた、という程度でしたが、1巻、2巻…と見ていくうちにどんどん冬の蝉の世界に引き込まれていきました。個人的には動いている彼らはジャケ絵よりも格好良く、立ち振る舞い等も美しかったです。スタッフの力の入りようがわかります。
そしてこの3巻は、本当に泣けました。 話の結末は知っていたこともあり、まさか涙が出るとは思ってなかったので、自分でもオドロキです。 どこが、というものではなく、全体を通して全てが美しい作品です。まさに純愛です。
キャストは言うまでもなく、森川さん、三木眞さん、森久保さん…それぞれがプロフェッショナルな仕事をされていて、本当に素晴らしいですし、さだまさしさん作曲の主題歌「冬の蝉」は、昔見た歴史ドラマ「奇兵隊」の主題歌でもあったのですが、切なくてとても好きな曲でした。今回森川さんの歌で、原曲とはまた違ったアレンジで聴けて懐かしいながらも新鮮な感動を覚えました。
声フェチとしてはCDドラマも欲しくなってきた今日この頃(笑)
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