★4の中。 『国防戦隊Jレンジャー』の第10話までを収録したまるごと長編の第1巻は、著者の3冊目。
寡黙な作家の宣伝用に『DOGMAN SKRAP』の発売に合わせてメガストアで連載された本作ですが、あっと言う間に見捨てられ打ち切りになったため、8割が描き下ろし。 ほか、カラー2頁&カバー内に、登場人物を媒体とした、とってもオチャメなサービス精神に満ち溢れたエセ宣伝広告アリ。 巻末1頁の後書きは、廃品回収の雑誌よろしくゴワゴワ感を漂わせるために文字が揺れてて非常に読みづらいのですが、怨念というか、作家魂が籠もっていて楽しめました。でもやっぱり次回は普通に書いて欲しいかも。
さて肝心の物語ですが、悪の毒裁国家とか、さらにその背後に立つ魔の強酸帝国やらから持ち前のエロ魂で日本の平和を護るべく勃ちあがる日本国自衛隊某特殊工作部隊の活躍を描いた作品で、毒裁国家のサブカル思想が生んだ遺伝子操作の怪人とか総統直属部隊エロコビ組とかと、組んずほぐれつしながら、思いっきりしよーもないパロディーやオブラートをかけそこなったブラックユーモアを満載して漫画チックにひた走るナンセンスギャグ系ハッチャケエロドラマです。
エロシーンの方は、後半になるほどダイナミズムを取り戻すものの序盤は大ゴマ不足だし配分も少なめで、物語方面に強力に分断されがちなため、所謂抜きツールとしてなら若干弱めです。
ナンセンスギャグ漫画としては充分面白い部類ですが、15年前の作品群の方がぶっとんだ輝きに満ち溢れてたと個人的には思います。 旧司組が集結しつつあるメディアックスに回収されたことで、今後お目にかかれる機会が増えればと今からワクワク。
ともあれナリキリオバカを詰めこんで物語は2巻へと続きますが、よくもまあコツコツと完成させてくれたものだと感慨もひとしお。
面白ければいいじゃんという方はぜひ♪
昔、初めてこの本を手にした時、その完成度の高さに驚愕しました。 以降の数々のエロ作家に多大な影響を与えたはずなのに…なぜか黙止されてる風な気がします。
いろいろ、注目すべきものがありますが… ちなみに、壁女って、世棄犬さんが最初ですよね? 違いましたっけ;
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