この本の初版は1987年。およそ15年前のことを語っている本。昔の時事問題の本を読むと「なんてとんちんかんな事を言っているのだろう」とおもうが、この「嫉妬の時代」という本の中の問題は今も変わらず現在の問題であり、未来の問題でもあります クライマックスは「積み木崩しが語る親子関係」の章です。子供のプライバシー、しかも非行というものを本にして世間に公表した父に対して、怒りをあらわにします。ここは最初読んだとき、岸田ファンの私ですら「ちょっと悪く言いすぎじゃない?」と思っていたのですが、繰り返し読んでいくとじょじょに意味が理解でき、意味が理解できると同時に私の父に対する思いの分厚いメッキがはがれ、父を殺してやりたいほどの思いが私の中で生まれてきました。 まあ、そんなことはどうでもいいとして、印象に残ったところを書くと、「自己正当化がひどく、かつそれを自己正当化と気づいていない親が、子を非行や情緒障害に追い詰めるんです」 「自分の気持ちを親に素直に話せるのなら非行に走るはずがありません」最近はインターネットが普及して自分の子供をテーマにしたホームページを作る親増えていますが、それが書かれる子供にとってどんな意味を持つのか(もっとも何年くらい前のことなのか、子供が何歳になっているのか、どの程度脚色されているか、親の言い訳をやっていないかなどそれぞれ違うでしょうが)子供を持っているすべての親御さんにこの「嫉妬の時代」という本をを読んでほしいと思います その他、印象に残ったのは、現代は嫉妬のはしゃぎの時代、はしゃいだもん勝ち。それゆえプロとアマの芸に違いがなくなっている。戸塚ヨットスクールは戦後日本が抑圧したスパルタ教育を平然とやったから騒ぎになった。マルチ商法は資本主義の構造そのものである。新しい運動は理想家と実務家がいないと成功しない、などです これだけの素晴らしい本が廃刊になっているのは残念です 図書館や古本屋などにはあると思いますが。
嬬恋村に別荘を買ったのをきっかけに、この本を読んでみたくなりました。 軽井沢とはまた違う、大学村の、近隣の方たちのお話や、少女時代のお話を、とても楽しく読ませていただきました。 今、北軽井沢は、とても寂れてきたような感じがして、きっと昔はこんなじゃなかったんだろうなぁ・・・などと、想像してしまいます。 現実、別荘地内でも、フレンドリーにお話できる人があまりいなく、本当にさびしく感じます。 そんな時、この本を読むと、出てくる人たちが、なんとなく自分のお友達のような気がしてくるのです。 夏になったら、この本を別荘でまた読みたいですね。
まずは、この作品に参加している作家の顔ぶれが 凄すぎる・・・。日本のアニメ現場のプロ達が選ぶ 「世界と日本のアニメーションベスト150」の見事 第1位に輝いた、ロシアアニメの巨匠ユーリ・ノルシュ テイン初め、この作品の企画者でもある人形劇アニメの 巨匠・川本喜八郎、最近は任天堂ゲーム「ゼルダの伝説」や 「ポケットモンスター」、「『スーパーマリオ』シリーズ」の 監修をしている日本アニメの巨匠・小田部羊一、「火垂るの墓」や 「ルパン3世」の監督兼「風の谷のナウシカ」のプロデューサー・ 高畑勲、「頭山」でアカデミー賞ノミネート、アヌシー国際アニメ 映画祭グランプリを受賞した山村浩二などなど、他にも世界各国の アニメーターが参加している夢の共演である。 さすが大物アニメーターが参加しているだけあって、映像が綺麗で 芸術的、そして観る者の心を芭蕉の世界に引きずり込む力を秘めて いる。 オムニバスのアニメ作品は数あれど、その中で代表的な3本を 選ぶとすれば、ディズニーの「ファンタジア」、 ウォシャウスキー兄弟監修の「アニマトリックス」、 そしてこの「冬の日」である。極論を言えば、この3本さえ 観れば、世界のアニメについて大体を把握できるだろう。 その中でもこの作品は、ある程度人生経験をした40代後半から 50代前半の方々には是非ご覧頂きたい。この作品を機会に、 もう一度古き良き日本を再考して頂きたい。 尚、付随の解説書が入っていないため、オフィシャルブックと併せて 購入したほうが良いだろう。
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