「当時のプログレを今聞いたら,色褪せて感じるのではないか?」という不安を見事に一蹴してくれました。 今聞いてもなお,紛うことなきプログレッシブです。
OVAリリース当時に権利を手放さず,現代に再販してくれたヒカシューに感謝したい。
蛇足ながら,思いの外音が良いです。 マスターの保存状態の所為なのか,リマスターの所為なのかはわかりませんが。 今回の再販は嬉しい限りです。
初めてのCD化ということで早速購入。懐かしい!!ヒカシューの特徴は「奇妙な明るさ」。聴いていて実に奇妙で、でも妙に楽しくなるから不思議。特に「ガラスのダンス」が聴きたくて買ったのだが、他の曲もいい!!12,13曲目は80年の渋谷公会堂でのライブ音源とのこと。収録曲は次の通り。
1. 20世紀の終わりに 2. 何故かバーニング 3. オアシスの夢 4. 白いハイウェイ 5. 二枚舌の男 6. 謎の呪文 7. 出来事 8. ガラスのダンス 9. 18才のドンキホーテ 10.モデル 11.ドロドロ 12.プヨプヨ 13.パイク
当時、日本のニューウェーブ・バンドなんてほとんど期待していなかった。ただし、フリクションを除いては。
この作品は、私の師叔する近田さん絡みで聞いたのだけど、YMOの作品以上に今だに印象に残っている。サウンド自体がそれほど斬新なわけではないが、作品モチーフや解釈が独特で非常に面白い。特にこれといったメッセージがないのもまたいい。こうした音楽はかつてなかったと思う。音楽というよりも文学に近いのでは。
彼らの音楽の素晴らしさを的確に表現するコトバが見つからない。でも見つからなくてもどうでもいいじゃない。
それこそ変な楽曲の連続だが、当時のチャクラや戸川純作品と並んで、愛すべき未来派音楽だと思う。今でも大好きだ。
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