『人間失格』。あまりに有名なこの本を手にしたのは、高校生のあまりに多感でピュアな時期。
読了後、私という虚偽を凡て暴かれた虚脱的感覚に陥り、それまでの人生観や世界観を根底から崩されるほどの衝撃を受けたことを想い出す。 自分が他人にどう見られているか、自分はうまくキャラを創って生きていけているか、など、必然的に他人と共存せねばならぬ日常生活における、自己の打算されたエゴイズム、即ち道化としての自分というものが、余りに醜く汚らしいものに思えた。
想い返して見れば、この本を読んだのを境に、幸か不幸か、私は文学にのめり込んでいったとも言える。つまりは極めて毒の濃い作物である。
本書を読むのであれば、前のめりになり過ぎずに、中立的な視点で読まれることを勧める。
サントラが先→映画が後という順番で体験しました。だから映画を観ていると全部が知っている曲なので「あ、あの曲がこういう風にはまるんだ」という珍しい体験をしました。 で、あらかじめサントラの方には曲にタイトルがついているので「モルヒネ」とか「入水のテーマ」とかはどういうシーンにこの曲が使われるのか予想がついていたわけです。しかし例えば「馬車に乗って」というとても華やかで可愛らしい短い曲があるのですが、これに映像がぴたっとはまったときは、「あ、やっぱり中島ノブユキって天才かも」と思いました。荒戸監督とどういうやり取りがあってこのシーンになったのかは想像するしかないのですが、もし自分が器用で才能がある作曲家だったとしても、こういう曲は書けないかもと思いました(当然ですね、すいません)。 中島ノブユキの音楽を聴いた人のほとんどが「中島ノブユキの音楽は映像的だ」と言います。今回それが証明されたなあと思います。これから中島ノブユキの映画音楽仕事が増えそうですね。
サントラだけを聴いてもやっぱり中島ノブユキ節全開で良いアルバムですよ。「ええ! 中島ノブユキってこんな曲も書くんだ」と驚くような曲もたくさんあって、中島ノブユキ死後には「異色アルバム」として評価されそうです。ちなみに「これはバカラックでしょ」とか「これはマーティン・デニーでしょ」なんて曲もあって、音楽マニアには「ニヤリ」とさせる瞬間もあります。あと、中島ノブユキと言えば、「クラシックの名曲を素晴らしい解釈で聴かせる」という技が有名ですが、このアルバムでもラヴェルのピアノ協奏曲を鈴木大介のギターでやるというすごいことになっているヴァージョンがあって、これまた「もっともっとこういうの聴きたい」という感じです。
この作品を読んだのは二度目、前回読んだのは30歳の時でした。(遅っ) 十年以上時間が経って読み返すと、また違った感想を持ちますね。ネガティブな作品ですし、ドラマチックな展開もあまりない、ひたすらに主人公が自身の内面に向き合う。太宰の真骨頂的な作品です。是非十代二十代の若い人に読んでほしい、年代によって、さまざまな感想を抱くと思います。
『人間失格』。あまりに有名なこの本を手にしたのは、高校生のあまりに多感でピュアな時期。
読了後、私という虚偽を凡て暴かれた虚脱的感覚に陥り、それまでの人生観や世界観を根底から崩されるほどの衝撃を受けたことを想い出す。 自分が他人にどう見られているか、自分はうまくキャラを創って生きていけているか、など、必然的に他人と共存せねばならぬ日常生活における、自己の打算されたエゴイズム、即ち道化としての自分というものが、余りに醜く汚らしいものに思えた。
想い返して見れば、この本を読んだのを境に、幸か不幸か、私は文学にのめり込んでいったとも言える。つまりは極めて毒の濃い作物である。
本書を読むのであれば、前のめりになり過ぎずに、中立的な視点で読まれることを勧める。
「人間失格」衝撃的なCDの名前に驚いたけど、 このCDに会ったのはYou Tubeの動画でした。 東日本の大震災の動画だったけど、 その動画を見ていたら涙が止まりませんでした。 誰が歌ってるのかも気になってネット中探したけど。 Amazonさんで売ってたので迷わず買いました。 この歌は震災よりずーっと前に作られたと思うけど。 心に残る歌の一つになりました。 今では暇さえあれば聞いています。
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