5枚目の7曲目に「トランペット吹きの休日」とありますけど、
実際は「トランペット吹きの子守歌」という別の曲でした。
作曲者は同じアンダーソンですが・・・
一番のお気に入りの曲なので、
届いたCDのリストを見て載っていなかったのはショックでした。
全体的には知っている曲ばかりで、6枚組3000円という価格から見ても
お買い得だと思います。
試合を前にした1人のボクサーが、気持ちを高めようとしているのか、リング上でしきりに体を動かしている。リングを包む深い霧は、そこを取り囲んでいるはずの大勢の観客の姿を隠してしまい、最前列に陣取るカメラを持った記者たちの姿がかろうじて見える程度だ。どちらにしろリング上には男が1人だけ、いる。これは、実在のボクサー・ジェイク・ラモッタの自伝小説を基に作られたという本作の冒頭のシーンだ。そして、本作の‘すべて’を象徴するかのような至極のシーンでもある。‘すべて’とは、「ボクサーとしての栄光」それに「周囲が見えないことの恐怖」の、たった2つだ。 本作「レイジング・ブル」は世界ミドル級チャンピオンにもなったジェイク・ラモッタの栄光に固執することなく、むしろその逆にある至福とは言い難い彼の私生活に肉薄し、残酷なほど描ききる。その痛ましさに観ているこっちは、殴り殴られ最後にはガッツポーズをとっているリング上のラモッタにまで疑問を抱いてしまう。「彼は勝利を手にした今、この瞬間、幸せなのか?」さらには「なぜ彼はボクシングを続けるのか?」という、彼の人生の根本に及ぶまで、解からなくなってしまう。簡単に答えは出せない。というのも私生活の彼は目も当てられないくらいえげつないのだけど、リング上での彼は決してダウンを喫しない誇り高きヒーローなのだ。だから、かの「タクシー・ドライバー」に勝るとも劣らない、1人の男の“生”への大きな、しかも戦慄の‘?’が残った。 けれど、この原作をラモッタ自身が書いたということは、少なくとも本人の中で、ある程度の答えは出ているのだろう。自身の“生”を‘是’としたのか‘非’としたのか定かではない。“霧”の中にいる僕たちは、その向こう側で、かろうじて視界に入る1人の男を前に、ただ震えることしか出来ないのだ。
スコセッシの映画としてはいまいちなんですが、デ・ニーロが凄い。八百長を強要されてもダウンしないレイジング・ブルのプライド。その後の涙。チャンプ戦でシュガーに負けた後「ダウンはしなかったぜ」と笑うブル。そしてボクシングシーンは「スナッチ」と並んで、映画史上最高の出来でしょう。モノクロ映画でここまで感動したのは初めてです。とにかくデ・ニーロを観て下さい。
映像特典たっぷり付いたDVDで持っていましたが、BDで観たくなり購入しました。 ところが、特典は劇場予告編のみで驚きました。北米版ではBD一枚にDVD版の特典すべて 入った製品が発売されていましたので、てっきり同仕様だとばかり勘違いしてしまいました。 権利の問題か何かなのでしょうか、非常に残念です。 本編映像は間違いなくBD画質の素晴らしさで、ボクシング会場の人いきれ、興奮が、モノクロ映像によって 逆に醒めた残酷さをえぐるように冷たいテンションが断然伝わってきて満足でき、嬉しくなります。 それなのに特典の無いことがかえすがえすも残念です。 BDの商品としては、満点つけることが出来ません。 DVD2枚組をお持ちの方はそのまま手放さずに、BDを購入することをおススメします。
|