ふたつのスピカ 5 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
この本を見ていると、昔、好きだった人の事を思い出してしまいます・・・宇宙を目指す主人公にも、元気をたくさんもらえますよ。
私も、たくさんもらいました。
群緑の時雨 4 (フラッパーコミックス)
これが最終巻になりますが、柳沼さんらしいと言いますか、全編通して胸がギュッとなるような物語でした。短編の部類に入るとは思いますが、内容が大変良質な漫画でした。生きていれば辛いことのほうが多いけれど、そんな中でも共に歩く道連れのような存在が人にはあるのじゃないかという希望のようなものが、スピカにも本作にも共通して描かれているように思いました。また、無駄な描写は一切ありません。全てが物語の先への伏線です。そして、柳沼さんの描く絵は、いつでも爽やかな風が吹いているかような気持ちにさせられますし、カラー絵がまた素晴らしい。迫力のある一巻目のカラー絵には驚きましたし、同時に優しい繊細な色の塗り分けが出来る漫画家さんはあまり知りません。人物の繊細な心の動きを少ない線で描いてみせるのはさすがだなあと感心してしまいます。また日本の教育から外されている忠孝の精神を感じ取れる物語でもあります。
とにかくは全巻読んでいただきたいとお薦めできる漫画です。それと最後にスピカがああいう風につながってくるのかあと意外でした。大変素敵な、素晴らしい物語でした!
推理小説常習犯―ミステリー作家への13階段+おまけ (講談社プラスアルファ文庫)
本書は、推理作家になるための指南書という体裁をとった業界暴露本である。しかし、よくある業界内幕暴露本
として面白おかしく読んでいた私は、読み進めるうちにそんな生易しいものではないと気付くことになる。ここに
記されているのは、自分の気持ちに正直に生きようとした一人の推理作家がたどる過酷な運命である。 本書を読み終えて私が思ったことは、森雅裕という作家が示す生き方に賛意を示すために、1冊でも多くの著作を
買おうということ、そして、推理作家にはなりたくない、ということである。