母・令子(いしだあゆみ)の入院で、半年振りに東京に戻った純。母の苦しそうな様子に心を痛め、またガールフレンド・恵子ちゃんらともなんとなくの疎外感をもってしまう。 母の恋人・吉野(伊丹十三)に、「お前は東京で母さんと暮らせ」と言われ、一度は決心するものの、自らの決断で予定通り北海道に戻る。14話ともなってくると、純の感じる東京への違和感が、そのまま自分がもっている違和感のように感じてくるから不思議だ。また、父と離れた短い東京での暮らしの中で、父・五郎の生き方・考え方に改めて共鳴できるようになる純。本当に成長してきたな・・・って思う。
このvol.2の目玉はなんと言っても隠れた大名曲「君のおもかげ」が完璧な形で聴けることである。ディープなファンとしては非常にうれしい。また、加えて植木等氏との「二人だけの海」も余興的に楽しめる。
18年間を共にした馬を手放した翌日、杵次じいさん(大友柳太郎)が死んだ。頑固な変わり者で周りにも手を焼かせた爺さんだったが、それでも「杵次じいさんがそうなっちゃったのは彼の苦労を知らない周りのせい。あの馬だけが爺さんのことを分かっていた」と開拓時代の爺さんを知る初老の清吉(大滝秀治)が呻くように語る。泣ける場面が多い一方、純の「女性の胸が気になって気になって、僕は病気にかかってしまった・・・」と悩むほほえましいストーリーもあり、盛りだくさんの一枚。
映画でも、本でも、音楽でも、人それぞれ色んな楽しみ方があると思うけど、それに触れた人が元気になれる作品って素晴らしいですよね。椎名演じる小三馬は物静かな男で、一見無愛想だけど、化粧師としての仕事を通じて周りの人々にとても良い影響を与えていきます。ひたすらに徹するその仕事ぶりからは職業観についても考えさせられてしまいました。自分の仕事に情熱が持てる、それを通して社会に貢献できるってのはとても幸せなことではないでしょうか。彼が持つ優しさは、押し付けがましいことなくゆっくりと、しかしながら確実に周囲に伝わり、それを受けた人々からまた新しい何かが始まる、って感じです。観終わった後はとても爽快でした。映画の中の小三馬のように、この作品自体がまさに観る人に生きる力を与えてくれると思います。もっとたくさんの人に観てもらいたいです。
さすが三谷さんです!おもしろいっ!細かいところまで笑いが散りばめられてます。なんといっても、岩田長一郎(大工の棟梁)を演じる田中邦衛さんがよかった。誰が何と言おうと自分の意志を貫く頑固さ、和室への執着心、足の爪を切る姿…とても笑わされました。個人的には、青沼菊馬役の山寺宏一さんのお芝居もツボでした…。他にも個性あふれる豪華キャストがたくさん出演していて、あっと驚くようなゲストも出ています。
家をテーマとした男同士の熱い闘い、そして友情。必見です!
|