いわゆるアメリカン・ニューシネマで活躍したT・スタンプの復讐劇。 と言っても私はそんな彼の過去を知るべくもなく、 「プリシラ」で演じた、悲哀度全開の熟年ドラッグクイーン役が忘れられなく、今回取り寄せて観てみた次第です。 まぁ、ストーリーとしては特にヒネリもなく淡々と進んでいきますが、 何と言ってもスタンプの立ち居振る舞いがカッコ良い!渋い! スタイリッシュ・オヤジここに極まれり、という感じです。 個人的にはフォンダの邸宅で彼と初めて目を合わせた時の スタンプの表情が忘れられない。 内に秘めた復讐心と悲哀とが織り成す横顔...。 一見の価値ありです。気概のあるオヤジを目指す全ての人々に(笑)
ソダーバーグのスタイリッシュな演出と編集が冴え渡る逸品。それ にしても感情移入しにくい主人公である(「感傷を廃する」のが, ねらいかも知れないが)。知り合いの一人は「映画は面白いけど,この オジさんは,やだ」と言っていました。娘さんが亡くなって気の毒なの だが,「復讐だ!」とはるばるイギリスからアメリカにやってきての乱 暴狼藉ぶりに胸がすくやら,コワイやら。リー・マーヴィンのPoint Blankを思い出しました。
密室殺人です まあ、こんな方法で本当に人が死ぬのかというのが疑問になりますが
この作品を見てからというもの、テレンス・スタンプの虜です。とにかく渋い演技、格好良すぎます。一般のアクション物と比較して見ると迫力に欠けますが、この作品ならではのフレーバーみたいなものがあると私は思います。これぞ、男のダンディズム、みたいな・・・。そして映像を切り貼りしたようなコマ送りも、ソダーバーグ監督のセンスを感じさせてくれる。こんな映画、今まで見たことない!と思いました。 テレンス・スタンプの作品ではこの他に端役ですが「ビッグ・ムービー」が好きです。こちらはこの作品とは対照的に演技で「笑いを取って」います。シリアスな演技なのに、とっても可笑しい。是非ご覧あれ♪
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