本じゃなくて映画でしょ? と言えるような、冒険の本でした。 何故こんなに文章が頭の中で映像化されていくのか、 不思議で仕方ありません。 分厚いハードカバーなのに手放せず、電車の中で読みました(笑 素敵な一冊です。
故加藤和彦プロデュースのニューヨークレコーディングで、全曲加藤夫人の故安井かずみ作詞の曲です。拓郎はこのアルバムレコーディング前引退説が流れバタバタしていたせいか若干安定感がありませんが、そんな大袈裟になるほど悪いアルバムではないです。
「ウズベキスタン」と聞いてどこにある国だろう?何語を話すのだろう? とにかく?マークが頭の中にいっぱいでした。 縁あってこの本と出合い私の中の「?」マークはひとつづつ消えていきました。 本の表紙がまず綺麗です。 著者の実体験を元に書かれた本なので「ウズベキスタン」での生活、文化、食事などなど手に取るように伝わってきます。 「義祖父母の永眠地への墓参」「イスラーム式の葬式」はとっても興味深い話でした。 国が違うと「お墓参り」「お葬式」もこんなにも違うものかと驚くばかり。 まさに、カルチャーショック!! 是非、この本を多くの人に読んで貰って「ウズベキスタン」のことを知ってもらいたいな〜と思います。 シルクロードの「青の都」に暮らす―サマルカンド随想録
五千年も生きていて海千山千の妖魔のはずのバーティミアスが、どこから見ても頼りない魔術師の卵のナサニエルに呼び出された。さっさと弱点を握り、いいように料理してやるつもりだったのに、このガキときたら...。 いちおう斜に構えているつもりだけど実は本気になりやすいバーティミアスと、いちおう悲劇の主人公のつもりだけど妙に世渡りのうまいナサニエル君の、掛け合いがとっても楽しいナレーションです。 長時間ですがバーティミアスのボヤキを聞いてると飽きないで最後まで聞けるので、英語のお勉強には最適かと思います。 ハリポタと比べると、やや単語が難しいですが、描写が詳しいので文脈でストーリーを把握するのはこちらの方が楽かもしれません。
中世詩人によって綴られた手稿本の成立経緯である前半と、近代の歴史のうねりの中での手稿本との邂逅と別れの後半。ペルシアを舞台にした史実を取り込んだ歴史ミステリと言えるだろう。
地中海に近いコンスタンチノープルから、黒海、カスピ海を越えて、中国のカシュガルまで、シルクロードの西半分にあたる広範な地域でストーリーは展開し、最後は新大陸に向かう途中の大西洋に至る。このスケールが何気なく語られるところに、中近東が昔から名実共にヨーロッパとつながっていたのだと言う事実を改めて知る。同じ地続きでも近代までの世界史には比較的無縁な東アジアとは異なるところだ。
西欧から見るとエキゾチックな東アジアだが、私としては中近東の方がむしろエキゾチックだ。アラビアンナイトそのもののような、水パイプやオアシス、シャーの君臨、ベールに覆われた美女の衣擦れの音など、道具立てが新鮮で、叙事詩的なストーリーはエンターテイメントとして成功していると思う。
東の英領インドさらに中国、西のトルコ、北のロシアの脅威に対抗していた、イスラム世界の雄・ペルシア帝国に始まるストーリーが、後半にはアメリカ人の主人公をめぐる冒険譚に設定されているところが皮肉な感じがした。
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