森敦は「月山」の他はいくつかの文壇史を読んでいた。 それだけの知識でこの本を読み進めたが、途中息苦しくなった。「指導はするが一作も 書かない」森は「未だ」自分自身で小説を書くことに納得がいかなかったのだ。 傍目には陽気な妻と後に養女となった作者が森と接する日常が凄まじく、これ自体が 作り物のように感じた。果たして小説家とはこのようなものか。こんなにも己に書くことに 厳しくなれるものなのか。読んでいる最中、常に自問自答していた。 これから「月山」をもう一度読んでみようと思う。
かねてから六十里越街道に沿って行ってみたかったのが、この6月の初旬に出羽三山・注蓮寺・大日坊・本山慈恩寺・立石寺と回ることにしました。こんな思いの中、『月山』を読んでみたくなりました。作中とは時代は勿論・時期も違うがイメージは鮮明になりました。 じっくり拝観をしてきたいと思います。
たま~に恋愛シミュレーションゲームを買ってみたりする(操作がめんどくさ くないから)私ですので、あまり同意頂ける判断が出来ているのかどうかわか りませんが、正直「?」な感じでした。全編フルボイスなのは頑張っていると は思いますが、リアクションとしてはかなり強引(不自然)な主人公のセリフ や、物足りない画像(動画に限っては殆ど無し)、カタルシスに欠けるエンデ ィング等、あまり評価は高くありません。「切なさ」を前面に押し出すのが 売りのゲームのようですが、7人の登場人物中、すっきりハッピーエンド、と 感じられるのは3人くらいだし。ゲームの傾向の好みというものは人それぞれ ですが、軽いノリで楽しんで「ああ良かった、チャンチャン。」とういう物を 望ん!でいる人にはあまりお薦めしません。OPやカバーイラストの雰囲気の割 には正直重すぎ(るだけ)・・・
正直ミニドラマを聞きたいがために購入しましたが思いの外いい曲でした! 一番目はカムイ君らしい元気な曲で、二曲目のエミちゃんの曲はお兄さんであるアイチくんに対する思いが歌われていてその兄思いな健気さに聞いていてほっこりしつつちょっと感動しちゃいました。 ミニドラマもこの二人が可愛くてよかったですv
リアリズム小説の形をとりながら、同氏の『意味の変容』で書かれた数理的な世界観を見事に具現した佳作。「即身成仏の隠喩」と安易には片づけられない。同氏『浄土』と併せて読むことをおすすめ。
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