こんなマニアックな特集があって良いのか!と驚き、嬉しくなってしまいます。
そう言う意味では貴重な本であり、「この本を出した」と言うだけで既に評価に値します。
内容的には、「カークに関するデータ(アルバム、楽器、メンバーetc)を出来る限り集め、それを体系的に整理した本」と言う印象です。
多分、著者としては、「〜を体系的に整理した結果、そこから見えて来る事象を通じて、カークの姿を浮き彫りにする」と言うのが狙いなんでしょうが、正直、「そこから見えて来るもの」については、いささか食い足りない感じです。
ただ、もの凄く熱意と根気をもってデータの収集解析を行ってるのは伝わって来るので、その点は買いたいですね。
このアルバムについてはもう今更あれこれいう必要は無いでしょう。
とても星5つじゃ足りないアルバム。
どうしても好きになれない人はスムース・ジャズでも聴いていてください。
ここまで聴衆の感情を昂ぶらせたライブも、そうは無いであろう。約46分全2曲は聴く前は長いと思うが、聴いてみると一瞬だ。ミンガスは勿論だが、このアルバムの主人公はローランドカークである。特にパーディドのカークはフレーズ、乗り、テクニック、構成すべて完璧であり耳を疑う。地鳴りの様な拍手、歓声!!!!!ソロが終わったあとも聴衆の興奮はおさまらず、次のソロイスト(マクファーソン)が気の毒である。いやカーク以外の全員が引き立て役になってしまっている。カークの全てをここまで出させたミンガスに脱帽。
長らくVHSや、不満足な海外の怪しいDVD盤でしか、見ることの出来なかった稀少盤(現在廃盤)です。 1969年当時のロンドン郊外のライブ・ファクトリー「ライノリウム」で2日間行われた ライブ映像が収録されております。
VHS盤などでの残念な品質(画像、音声)に嘆いておりましたが、こちらのDVD盤の改善された 素晴らしさに驚嘆せざるをえません!
Rahsaan Roland Kirk - Kirkatron
ワーナー3部作は永年、 32 Jazz Recordsボックス盤CD で鑑賞してきたが、その後発売されたCJC盤CDはジャケデザインの酷さも手伝って全く買う気にはなれなかった。しかしそこに持ってきて、ワーナーミュージック・ジャパン様から待望のオリジナルジャケで初CD復刻されたのであった。ありがとう。
それはともかく、これまた、 The Return Of The 5000 lb. Man と同時期に収録された「脳卒中で倒れる前の演奏」で、こちらは75年モントルーでのライヴ音源3曲を加えている。前作を体験してしまうと…さすがに新鮮さは薄れたが、それでも二番煎じに陥らなかったのは、選曲の違いにあるような気がする。マイナー調が多数を占めた前作とは違って、大らかで明るい性格の演奏が楽しめる。※LPで言うところのAB両面先頭にライヴ音源でパット景気を付けて、B面最後にまたまたライヴ音源を持ってきて大団円を堪能させてくれる。曲の配列がなかなか憎いですよドーンさん!
でも俺は、スタジオ録音の"大人のカーク"とは明らかに異なる圧倒的な「3曲のライヴ音源」に耳を奪われてしまう。カークに煽られた観客の盛り上がりが異様に凄いぞ!尺八のように高純度なフルートがやんちゃな#1、出ました!一人サックス群による擬似バグパイプ民謡#7、ヤクザなブルース#12と…もうホントにカークのハッスルぶりが最高だ…最後の四次元アナウンスも決まっている!
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