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各所でベタ褒めされていたこと・筆者さんのブログが好きだったことなどを理由に、いつもはハウツー本は実際に目を通してから買うところを見ないで購入しました。
 個人的にブログで読む筆者の考え方は大変好ましいですが、絵は好みではありません。
 
 結果は、失敗したな…という感じです。
 他の方も書いていますが
 初心者向けとしては手順が簡略化されすぎておりこの本だけでは描くことは難しいと思います。
 中上級者向けとしては、他の本でも書かれているような内容が多く、物足りません。
 ファンブックとしても収録絵の点数が少なく、価格と見合うと思えません。
 氏の絵が好みであるのなら、同じだけのお金を出して同人誌を買うほうがいいと思います。
 
 同人誌を作ったり、pixivなどでイラストを投稿し、
 そこそこ描けるようになった。 絵を好きと言ってくれる人も居る。
 でも、ランキングにカスリもしない、イベントで良い配置になれない…
 というレベルの人が、もうワンステップ上へ上がるための本という印象です。
 
 
   
今センセイの作品は「僕のやさしいお兄さん」しか買った事がない読者です。しかも「萌えの死角」はこの2が初読みです。
 そしてBL…いや、やおい?…少年愛?…もののオールドファンです。
 
 がぜん面白かったです。
 しかし同人誌でしか読めなかったような、こんな作品が書店で山積みになって売っているなんて…
 なんて良い時代になったんだろう…。
 (むかし、ふくやまけいこさんの「福袋」を宝物のように何度も何度も読み返した事を思い出します。当時は希少な、萌え語りをした一般書籍…)
 
 人間の嗜好も思考も多様である。
 アレもコレもソレもアリ!(ひとに迷惑をかけない範囲であれば)
 そんな自由さを感じて喜んだ次第です。
 ちょっと傾向が違うのですが、よしながふみさんの対談集「あのひととここだけのおしゃべり」を読んだ時の嬉しさと通ずるかも。
 
 それから、今センセイのお友達やマン研時代の先輩達に多数存在する「歴女」なるもの。
 最近テレビ等でもこのキーワードを聞いて、「そんな人がいるのか」ぐらいに思っていたのですが。
 この「萌え」というフィルタを一枚加えてみたらば、「歴女」の意味がよく分かりました。
 私もこういう事考える!
 高校時代の古文と日本史の先生は萌え語り仲間だったに違いない!
 とか色々思い起こされる事がありました。
 
 そして最後に思い起こしたのは「塩野七生」
 彼女のエッセイを読むにつけ萌え魂を感じていたのですが、こういうことか!と膝をうったのであります。
 塩野七生は「歴女」の最高峰に輝くひとりではないかと思いました。
 …閑話休題でした。申し訳ありません。
 
 最後に。
 オビに印刷された一コマ。
 「枯葉の寝床」についてボヤく今センセイに腹の中で爆笑しながらレジに並びました。
 今更この話で盛り上がれると思わなかった〜!嬉しいやらおかしいやら。
 
 腐女子歴数十年という方には猛烈にお勧めします。
 ツボだらけの本じゃないでしょうか。
 
 
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