学生時代、89年の初版発売時に購入しました。彼女の音楽は時代やジャンルに囚われないものが多いと思いますが、このアルバムは最もその特色が出ていると思います。美醜、善悪も軽く超越しているようなアルバムです。「D.M.No.4」の乾いた空気感、「風」の爽やかな疾走感は手持ちの全アルバムの中でも一番のお気に入りです。
初めに白状しますが、わたしはジャズはしろうとです。
これはいわゆる分類上はやはりジャズなのでしょう。
でもわたしにとってはこれまでの氏の奏でる音楽がすべてそうであったように、
ハシモトイチコという枠でしか括れないように思う。
浮遊感、ピアノのタッチ、ささやき、、、変わりませんね。。
ひさびさに浸れる一枚、という感じ。
そんな方にはこのDVDがお薦め。ファンは勿論の事、新たなファンがこれから手塚作品を親しんで行く上でとても重要且つ貴重な映像集です。これを見た後は手塚作品を今までと違った見方が出来ると思います。って言うかね、マストですよ、激マスト!
前作「BEAUTY」と同じく、収められている一曲一曲のスタイルがそれぞれ大きく異なります。試行錯誤なのか確信的にしているのか、おそらく両方でしょう。その後に彼女が作る音楽の核が詰め込まれています。おもちゃ箱というか宝石箱というか。「遊園地の恋」のかわいらしい感じもいいですが、「ダンス天国」のノイジーでソリッドなアレンジとエキセントリックなシャウトの組み合わせも好きです。
20年前にビデオを見た記憶でこのレビューを書いている。
メリーゴーランドと アンモナイトをシンクロさせた幻想的なポスターであったことを憶えている。確か 宮沢賢治と その妹の話を軸とした映画だったはずだ。とにかく 幻想的な映画で魅せられたことを思い出した。
こういう極私的な映画というのも 中々 見る機会がないことも確かだ。「アンモナイトのささやきを聞いた」という映画を今観ることは難しいのかもしれない。但し 20年たっても 頭のどこかに残っている。そういう映画の有り方も あるのかもしれない。
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