一部、書店や書評で注目されている作品のひとつ。 「エマ」や「放浪息子」と同じく月刊ビーム連載でした。 ビームは個性的な作家・作品が多く、絵が一般向けな見易く可愛らしいものを描ける方が少ないのですが、前述の2作品と併せて「例外のほう」ですね。
絵がオリエンタル的な外国の雰囲気を漂わせる・・・とでも申しますか、魅力あります。 が、オムニバス方式の短編集という位置付けですので外国が舞台で騎士や姫が登場するかと思いきや、日本の小学校の子供が出てきたり、普通の高校生女子が主人公だったりと話が飛びますのでひとつひとつのお話で印象に残るものと残らないものとの落差が激しい。
作家としての実力はある方だと思うのです。この才能をどう表現するのが最良なのか? なんか、作者ご本人も含めて「お試し中」みたいな感じがします。 最適な方向性が定まったら躍進しそうな予感がしますね。
冒頭の19話「逃げろ逃げろ日比くん」が「らしい」話 (なんか昭和の教育テレビ(notEテレ)の道徳チャンネルみたい!) だったのに、だんだん展開が足早になっていって、後半もうなんだか 訳も分からず振り落とされてしまう感じ。
作者が自分の中の溢れる引き出しを、吹きこぼれるままに 任せてざくざくと描いている、という感じはちゃんと残ってるので、 多分パワーバランスの問題だと思うんだけど。多分次巻では色々と 回収されるのだろう、と期待しつつ。
このまま足早に終わっちゃうんじゃないかと、それだけが心配。 毎回楽しみにしてるんで……。
新巻だったのに新刊コーナーに置いてありませんでした・・・。見つけるのに苦労した。 いまいちタイトルとか話も良く分かっていなかったんですけどなんとなくわかってきました。 このまま進んだら終わるの?って疑問なんですがどうなんでしょうね。 何気ない毎日も楽しめるので描いてくれかなと思ってます。楽しんで読ませてもらってます。
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