売れっ子作家の恋愛短編小説集。決して宝石箱なんて言わないけど,子ども頃に見た七色に輝く不思議なガラス玉のような輝きを感じられる。 高校,大学,新社会人,そして結婚5年後,といういわば人生の若かりし日の胸の中の淡く切ない想いが6編,きれいに納まっている。 6編はそれぞれ完結した物語だけど,作品中の恋愛自体はいずれも完全な形では終わっていない。「この後2人はどうなるのだろう?」ということを読者に想像させるような形でまとめられているのは,新鮮でおもしろい。 それでもこれを読めば人を好きになる大切さ,心と心のふれあいの大切さが柔らかく感じられる。6編とも涙や別れを乗り越え,前向きに歩き出す姿がさわやかに描かれているからだと思う。 読み終えると,少しだけ心が優しくなれるような感じがした。
60年代、小学校1年生のときに、リアルタイムでみました。
映画を見てはじめてないた作品です。 ラストで明るく歌がうたえるジージョの強さが印象に残りました。
平和を願ってボタンを金庫に預け、平和を願って、ボタンを金庫から盗む。
命がけで戦った、いいヤツ(ジージョ)がちょっと名誉欲に走ると、大切なものを失う・・・ 泥だらけの身を洗いそうして、さらに強く生きる・・・。
単純さと複雑さ、無知と思慮、ものといのち、ココロ、いろんなことを考えさせられる作品です。
本作は、田中徳三監督のリズミカルかつスタイリッシュな演出、および、 八尋不二の緻密に構成された脚本により、映画としてのスケールも大きく、 市川雷蔵の時代劇コメディの頂点に位置する傑作ということができる。 雷蔵は、シリアスもさることながら、コメディにおいても粋な演技が光る役者であり、 また、本作の共演者である京マチ子も、その色気と貫禄は実に素晴らしい。 作品内容は、いわば歌劇「トゥーランドット」の時代劇版であり、 4,000人の子分を持つ女大親分(京マチ子)の婿取り騒動であるが、 フイと現れた雷蔵演じる「八八の飄太郎」は、 そのために課される難しい試験をいとも簡単に次々クリアしてしまう。 その度に披露される雷蔵の「・・・は免許皆伝の腕前であ〜る、ウン」といった 自慢げな表情がなんともチャーミング。 とにかくエンターテインメント性に優れた楽しいコメディ時代劇である。 塚原哲夫の音楽もモダンで素晴らしく、お勧め。
こてこてな恋愛小説はあまり好きではない…でも恋愛小説を読みたい! という事で買った一冊。 伊阪幸太郎が好きなのでそこにも惹かれ買ってみました。 6人の作家さんが書く話は全てかぶることなく楽しく読めました。
伊阪さんの話は恋愛かな?と思ったのですが 悪くない内容で、むしろ「こんな見方もあるか」と発見でき面白かったです。 私は石田衣良さんと本多孝好さんの話が良かったです! 特に本多さんの話は強く残るものがあり、ファンになってしまいました! 今せっせと小説を集めている最中です(笑)
話も環境も年齢も違う6人の作家の恋愛ストーリー。 必ず一人は大好きになる作家がいるかと思います。
田中徳三監督のスピーディかつ斬新な演出、八尋不二の綿密な構成、コメディを演じる市川雷蔵の自然かつ生き生きした表情、 女親分役の京マチ子の色気と貫禄、どれをとっても「市川雷蔵コメディ映画の傑作」と呼ぶにふさわしいと思います。 また、塚原哲夫の音楽も時代劇とは思えないほどモダンでスタイリッシュなところもすばらしいです。 完璧なコメディというものは、本物の名優、名スタッフによってのみ創作しうるものだということを 実感できる作品です。
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