だいぶ前に発刊された本でしたので、もう無いかな…と諦め半番でお願いをしましたが、探していただき送ってくださいました。有難うございました。夢中で読みました
戦後、唯一の文官でありながら、A級戦犯となった広田弘毅の生涯。 彼はなぜ、文官であり、戦争を必死に回避する努力を尽くてきたに もかかわらず、A級という戦争犯罪人にしたてあげられてしまったの か? なぜ、戦後責任を他人に転嫁しようとする軍部らに抗するかのよう に、自らは計らわない、一切の弁解をせずに、黙して服したのか? 現代の社会でも組織にあって、自らの断固とした決意、思惑とは別 な方向へ組織が進んでしまうことがある。が、そうした時に個人とし ての尊厳、出処進退は如何にすべきなのだろうか。 北川晃二著の「黙してゆかむ、広田弘毅の生涯」と比較しながら読 んでみるのも、またおもしろいと思う。ぜひお薦めする。
最初のロッキーチャック挿入歌の2曲を除けば、すべて昭和49年10月~51年3月までのたった1年半の間に生み出されたもの。「歌のあゆみ1」が彼女の成長過程を耳にできるのに対し、本作品はもはや歌い手としての完成品というしかない。 楽しみ方としては、懐かしさに浸るのも一つだが、何よりこの声の伸びが特筆ものであり驚きそのものである。お奨めは有名曲以外では「戦いははてしなく」「ポッコの空」「サウルスくん」「ちいさな愛の歌」あたり。 今となって思うのは、こんなかわいいかつ歌の上手な若い女性が、ここまでアニメの歌に全力を注いで歌っていた事。ある意味昭和の奇跡ではなかろうか。 全65曲、クオリティの塊。そしてこんないい声の彼女も、ある意味空前絶後の良き時代。
夫婦愛に感動致しました。偶然のいたずらのような出会いから、奥様が亡くなられるまで、城山三郎さんにとって奥様がいかに大切な存在であったのかが伝わってきました。しかしながらこの本で最も素晴らしかったのは娘さんが書かれた最終章です。奥様への想いを抑え気味にするようすすめたのはこの娘さんであったことや、奥様との最期の別れの様子、城山三郎さんの晩年についてなど、ご自身では書けなかったエピソードを娘さんの視点から補完されたことで、ご夫婦の愛の軌跡が立体的に描きあげられ、思わず涙してしまいました。私にも結婚して十数年になる妻がおりますが、城山三郎さんご夫婦のように添い遂げられる夫婦でありたい、と改めて思いました。
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