ポップスにも数多く取り組んできた今までのCDの方向性とはまた違い、サクソフォン四重奏のための重要なフランス人作曲家によるレパートリーだけを演奏している。円熟期に入ったトルヴェール・クヮルテットの演奏は正に「大人の演奏」。曲目を見るとグラズノフ,パスカル,リュエフ等々の難易度の高い曲が並んでいるが,技術面では申し分なく,細かい所まできっちり揃えられたピッチ,アーティキュレーションなどが耳に心地よい。また、4人が4人,全員同じベクトルを備えて演奏しているのがよく分かる。 特筆すべきはやはりパスカルの「四重奏曲」である。曲の面白さにもかかわらず今までに他団体の録音はほとんど無かった。(あえて挙げればデファイエ四重奏団のLP録音(未復刻)、ルデュー四重奏団の2002年録音があった)今回のトルヴェール演奏のパスカルの録音は非常に完成度が高く曲の面白さを十分に引き出している。 サクソフォンを吹いていて四重奏に取り組むときには是非聴いて欲しいアルバム。
SAXの神様といわれるマルセール・ミュール氏のCD 氏を知らずにクラシックのSAXは語れない。 現在、確か100歳で御元気とのこと。録音自体は昔の録音 だが、貴重な録音。四重奏団の音源もあり。
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