メッセージ、メロディ、ビート、グルーヴ。彼らの個性がぶつかり合いながらスクランブルして、聴く人に強烈なインパクトを与えるアルバムである。熱く、時にクールに・・・。機械的で興ざめな音楽が氾濫する今、23年の歳月を経てこのアルバムを新鮮に感じるのは私だけではないはずである。ぶ厚い音作りにどっぷり浸かってみるのもいいものだ。
当時この「小柴大造&エレファント」の ダイナミックな歌声に惹かれてシングルレコードを購入したら、 ジャケットにコレクションの仕掛けがあったんですよね。
大造さんが立っているその後ろを、 実物大のブロントザウルスがノッシノッシと 現れてから通り過ぎていくまでの5カットを、 シングル5枚のジャケットにしている。
たぶん同時かつづき物的な企画で発売されたんだと思いますが、 まったくこの企画モノにやられちゃって、 お小遣いで全部買っちゃった記憶があります。
そのジャケット5枚分がブックレットに掲載されているCDです。 パッと見ただけで、あ、いいなって思うと思います。
いま聞き直して見直してみると、 当時のエンターテイメント業界の中では、 こういう打ち出し方って、ちょっと冒険的過ぎたのかな? なんて思ってしまいます。
当時を知っている人には、 かなり魅力いっぱいの、価値の高いレアなCDだと思います。
1stなのにシングル曲が一切入ってない暴挙。
デビューシングル5枚が実質上の1stで こちらは音楽的には2ndの出来栄えです。 ポップス寄りでありながらロックのスピリッツは伝承しているみたいな。。。
男の哀愁を歌う大道。無駄のないタイトなリズム隊。 ロックギターのノウハウが詰まったツインギター。 このアルバムの為に必要なキーボード。 どれも不可欠なファクターです。
特にギター二人はそれまでの日本のロックバンドのそれとは まったくの別物です。
井川氏の歪みの効いたリフ、川崎氏のブルージーなフレーズ 息のあったツインリード、エフェクターの使いこなし。 正にロックギターの教科書のようです。
当時見たライブの井川氏のハードなギター、艶やかな川崎氏のギターの コントラストも見事でした。
出てくる時代が間違ってしまったバンドです。残念。
PS:英語表記はelephantsで複数形です。
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