よく旅をした感想を著した旅行記のようなものがありますが、この本はそんなひとときの思い出ではなく、著者が実際に南仏で生活した記録です。ですから、旅人として訪れたらあまり出会えそうもないエピソードが満載なのです。そして、ノンフィクションにもかかわらず、登場する人、物、出来事のなんとドラマティックなこと!! 小説を読むようにして、南仏の四季折々の風景や生活習慣、物事の考え方がわかります。まさにフィクションのようなノンフィクション! 信じられないほど魅力的な登場人物達と料理に実際に会いたくなるかも!? 私は著者の至福体験を読んで、「私の生きる歓びって何だろう?」と思わず考えてしまいました。
監督:リドリー・スコット、主演:ラッセル・クロウ! なのにノーアクション・・・でも、心に染みます。
叔父のヘンリー(アルバート・フィニー)の言葉が印象的な作品です。
アビニョンには行ったことがありますが、そのまわりにこんなに素敵なところがあったなんて知りませんでした。シャンブル・ドットというところにも宿泊してみたいし、プロヴァンスのクリスマスのことは何も知らなかったのですが、この土地ならではの祝い方があるのを知って行ってみたくなりました。寝る前にながめると、とてもリラックスしていい夢を見られそうな本。
南仏のブドウ園を舞台にしたラッセル・クロウ主演、リドリー・スコット監督「プロヴァンスからの贈りもの」のサントラ。 スコアは、ハンス・ジマー傘下のマーク・ストライテンフェルドが晴れて独り立ち。
そのマーク・ストライテンフェルドの楽曲はアルバムの後半の3曲のみで、あとは、 M1--Harry Nilsson M2--Makali M3--Charles Trenet M4--Josephine Baker M5--Harry Nilsson M6--Edmundo Ros & His Orchestra M7--Delaney & Bonnie M8--Patti Page M9--Jean Sablon M10-Harry Nilsson M11-Tino Rossi M12-Richard Anthony という(やや盛り上がりに欠ける)(微妙な)ラインナップ。 いっそ全員フランス人アーティストで揃えてもよかったのではないか、とも思えますが、 やたらと多用されるハリー・ニルセンの英語の歌詞に主人公の心情を託しているのです。
1904年、プロヴァンスの丘の別荘で過ごした夢のような夏休みが終わると、マルセル一家はマルセイユの街に戻り、また日常の生活が始まった。しかし楽しかった夏の思い出、大好きな丘に思いを馳せるマルセル少年は、授業中も上の空。そんなある日、マルセルは高等中学校リセの給費生選抜試験を受けることになった。勉強漬けのマルセルを気遣う母オーギュスティーヌは自分の保養も兼ねて、一家は週末を丘の別荘で過ごすことにする。・・・ 夏、田舎で過ごす楽しい日々。永遠に続くと信じていた幸せな少年時代の思い出が、南フランスの美しい田園風景と仲良しの一家を通して珠玉のように語られています。威厳があって家族思いのお父さん、優しくて気品に満ちたお母さん、絵に描いたように幸せの一家に、ほのぼのさせられること間違いありません。思わぬ事件もあるけれど、マルセルの美しい思い出として綴られるこの物語、終始幸せな気分にさせてくれます。
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