凸モールド デーカルは2種付属(ベレンコ中尉搭乗機、所属不明のソ連配備機) 着座状態のパイロットフィギュア1体付属 1976年のベレンコ中尉亡命事件当時に発売され、バカ売れした上にNHKにも取り上げられたキットです。 内容の方は、35年以上前のキットなのでパーツの精度はお察しの通り。 凸モールドも相まって非常に組みにくくなっております。 また、情報公開が全くされていなかった時期に発売されたため、今日の資料とは大きく食い違う点が多々。
この値段で手に入ることは嬉しい限りですが、製作に関しては相応の覚悟を決める必要があります。 フォルムに関しては素晴らしい出来なので、値段と合わせて☆4.5といったところでしょうか。
この本は、5章に分けられている。1章は、この機体の発達史。2章は、ミグ25の派生型の系統図が詳しい。航空ファンなら嬉しい限りだと思う。歴史的にソビエトの航空機発達のことを調べている人には参考になろうと思う。3章は、この分解図である。写真と精密画で要領よく説明されている。これもこの機体が当時アメリカを中心とする自由主義圏、冷戦の中にあって調査が出来たためであろう。北海道、函館に強行着陸して亡命したソビエト軍パイロット「べレンコ中尉」のもたらした情報により知られていたからかも知れない。このことは、5章に書いてある。ともかく他のレッドスターシリーズにない詳しさである。図と写真がやたらと多い。著者は多弁になってしまっている。しかし、読む側は満足である。この機体がいかに西側に脅威であったかが読んでいると理解できる。名機の一つであろう。
日本に非常になじみ深い(?)ソヴィエトの超音速高々度迎撃機。 その誕生から終焉、そしてMIG-31への転身がつづられています。 冒頭32pに渡りカラー写真が掲載されており、眺めるだけで楽しいです。 本機は直線と真円だけで構成されていたと思っていましたが、光や影の映り込みによって意外と繊細なスタイルだったのだな……と今更ながら気付かされました。 コクピットの写真も豊富で西側諸国のそれと比べるて見ると非常に興味深いです。 文章ページは開発から実戦、ベレンコ中尉亡命事件と漏れなく記されており、読み物としても充実してます。 特に技術開発の章には力が入っていて、なぜアメリカが本機を制空戦闘機と誤認したかが主翼構造から解説されており、納得させられます(単純に議会を誤魔化したのではなかった)。 ミコヤン設計局から提供された図版も豊富で、特に降着装置の独自さや、インテグラルタンクの設置の仕方などソヴィエト・ロシア的発想が視覚的にも楽しめます。 驚きだったのが発展型計画案の数々。 リフトエンジン搭載型や可変翼型など、本機の燃費の悪さと、燃料タンクの設置場所を考えると悪い冗談にしか思えませんが、国土が侵されば飛行場が確保できないかもしれない……と怯えていた当時の状況が垣間見え、興味が尽きません。 ビジネスジェット型の計画案も有りますが、こちらはロシアン・ジョークなのでしょうか^^
出版から十年近く経ちますが、依然MIG-25に関して日本語で書かれた最良の書であることには変わりません。 値段も手頃ですし、お勧めです。
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