長谷川町子さんの旅の思い出がぎっしりつまった本です。 お母様やお姉様との旅・・特にお母様との「萩の旅」は 最高です!電車の中で読まれると笑いをこらえるのに 苦労されるはず・・。子供時代の思い出や海外旅行での エピソードも面白く、読んだあと楽しくて、でもしみじみする・・不思議な本でした。
「サザエさん」は大東亜戦争敗戦後すぐに連載がはじまり、闇市、闇米、買出し、配給、引き上げ(戦地、満州などから)などを背景に、涙もろく、正義感がつよく、良識的な道徳が支配する磯野家の日常を、野蛮人のように野性的な子供で手に負えないイタズラ者のカツオや、じぶんのことを「あたい」と言い、おとなについていきたがるワカメや、あわて者で、「よそ行き」のときはおどろくようなオシャレをするサザエさんや、読書しながら歩きメンデルスゾーンに詳しく、弁当を持って通勤するマスオさんや、俳人であり碁会に行く波平氏と縫い物ばかりしている舟さんが登場する愉しい4コママンガである。 初期では男女同権、立会演説、特売、泥棒、押し売り、乞食(ホームレスとは違う)、紙芝居、御用聞き等々、高度成長経済が波に乗るにしたがい家庭の断絶、長距離通勤、男か女かわからない若者、大人よりドライな子供、塾、受験戦争、交通戦争などが題材になり、磯野家も上品に、なんとなくおとなしくなり、カツオは小ズルく、ワカメはかわいいお嬢ちゃんになり、世相の移りかわりも面白おかしく表現されている。 1頁1頁噴出さずにはいられないが、全体としては大河小説であり、偉大な民俗誌であり、貴重な風俗資料であり、鳥獣戯画と同じ意味で国宝である。 長谷川町子全集は、各家庭とまではいわないが、図書館では必ず置き読み継がれるべきマンガである。
団塊までの各世代を一堂に集めて共通の話題を探すなら「サザエさん」か
「ドラえもん」という話を耳にしたことはないだろうか?
実際に社会に出るまでの「会社」「サラリーマン」というイメージ形成に2作品が
与えた影響は計り知れない。
本書を読むと、長谷川町子が社会経験はないまま想像力で、あのお決まりの
「会社帰りに1杯やるサラリーマン」を描いていたことがわかる。
F先生もまた、同様であったらしい。
なんとも不思議な気分にさせてくれる。
3才4月の孫に、クリスマスプレゼントをあげました。最初は、絵合わせで札をあわせていましたが、慣れてくると平仮名を読んで札を選択するようになりました。大変いい買い物をしました。
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