ちょっと弾けてしまった感じの富野作品。主人公ダバ(カモン)・マイロードの相棒
ミラウー・キャオ(最近じゃ某○B○の○木さんのナレーターの方が有名か)のナレーションで
はじまるこの物語。二つの太陽サンズの周りを回る辺鄙な惑星コアムから青雲の志を抱いて
(養)父の形見の重戦機(しかもA級)エルガイムとともに旅をする二人が出会いますは
山賊(!)に追われる美少女。助けたことから始まる壮大なサクセスストーリー
最後は想定以上のグランドフィナーレが待っていますが、それは観てのお楽しみ。
はてさて、封入特典の当時のムックの再現とはまさかあの伝説的な
「○川別冊○・テレビ○○ン特別編集『重戦機エルガイム』」のことでしょうか?
これなら、完璧買いです。巻末の用語辞典は笑えます。
パーツがすべてそろっている。パーツの状態も良い。破損がない。
亡国の王子、旅立つ。「海のトリトン」という番組ご存知でしょうか?富野監督演出の海洋ロマンです。エルガイムはトリトンへのリトライといえるかもしれません。ポセイドン族が支配する7つの海。ポセイドン族と争い敗れたトリトン族はイルカのルカに遺児トリトンとを短剣オリハルコン託します。執拗なポセイドンの追撃には隠された理由があったのです。エルガイムの背景にも通ずるこの設定は意識して取り入れられたのでしょうか。
この作品、こうして見直して見るとかなり時代が色濃く出ています。まず音楽はシンセがあの頃らしい。渡辺麻美さんの脚本の回はかなり面白かった。「イモっ!」「なんですかぁ?」など80年代の浮世絵のようです。それでもMIOの主題歌は色あせませんねぇ。あのパンチある ボーカル。富野監督の女性達を歌い上げるような主題歌です。そして、エルガイムの美しいライン。大地を駆け、スラスターを開いた重量感。
そして、エルガイムはFSSに受け継がれ今なお駆け抜けています。そして、バイストン・ウェルサーガの一篇でもあるということはミラリィたちの内緒ばなし。
基本的に私の世代ではゲームのスパロボでこういうレトロなロボット作品をかじりその魅力に引き込まれていくんですが、この作品もまたメカデザインがスタイリッシュで格好良く好きです。
歌を聴いてみた感想としては、昔のアニメソングっぽいところもありなおかつ最先端を意識しているような感じも見受けられるかな・・・
昔のアニソンはやはりそのアニメのロボなりヒーローの名前を歌詞に入れたりしているので、まずは見てからのほうがお勧めですね。
TVシリーズに出てきたヘビーメタルと戦艦、そして細かなメカ設定を収録したムックです。キャラクター設定、ならびに裏設定のブラッドテンプルは載ってませんが、設定書の永野氏のロボットに対する細かな指定は読むことは出来ます。 残念なのはOVA版のヘビーメタルの資料を一切収録してないことです。「パゴータをスクラッチしたい!」という人には、残念無念の極みでしょうね。
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