ゲームの楽しみ方は色々あると思いますが、私の場合、そのゲームソフトが持っている全てを見たい、という思いからこの手のゲームには攻略本を活用しています。何時間で攻略というより、「あー本当だ、本当にこうなった」というのが楽しい。本と現実(ゲームですが)が同じになるというの満足感があります。 そういう点からすると、この攻略本は完璧です。中には、取り扱い説明書と間違えるような攻略本もありますが、ストーリー系のゲームでもここまでの攻略本があると最高です。
これを出版したロッキング・オン社の渋谷陽一さんが、 アナーキーのアルバムで、泉谷さんのカバー「春のからっ風」を 聴いて驚き、誌面や放送で大プッシュしまくり、 あの80年代後期からの快進撃が始まりました。
その時期の「吠えるバラッド」制作の舞台裏をメインに、 泉谷さんが年代順に活動を振り返っている、泉谷ファン 必読の一冊です!!
泉谷さんは荒っぽい語り口の人ですが、歌を聴けば わかるように、切り口や批評眼は繊細で、この本は そんな泉谷さんが自作に対して、大ざっぱなふりして 的確な評を残してくれている、貴重な内容です。
いつか泉谷さんも岡林さんのように、 コンプリートな再発が実現するでしょうから、 その時はビジネスのチャンスに目ざとい渋谷社長に、 本書も再刊してCDともどもプッシュしてほしい ですねえ!!
泉谷さんはこれ以前にも本を何冊か出版していて、 図書館には案外、所蔵してある所があるので、 検索して読んでみてください!!
曲数ではわずかに、同時期行われたジュリーの 還暦コンサートに負けてしまいましたが、 「一曲歌うと息があがっちゃう」 と村上ポンタさんに書かれてしまった 泉谷さんが猛ハッスル!!
新曲が久しぶりにギターかきむしる系の 曲なのもあって、息も絶え絶えの泉谷さんに 熱くなる内容でした。
この一枚目はまだ代表曲お披露目的なノーマル 選曲が多いですが、二枚目・三枚目は 「えっ!?それも演んの?あれも歌うの? おまけにその格好まで再現するの?」 な仕掛けとサービス精神満載ですので、 ルーザー以降の泉谷さんはどうもフットワークが 重い、と聴いていなかったファンにも観てほしいです。
最後の部のラストに、仲井戸麗市さんと下山淳さんも 参加します。
若いメンバー中心のバンドとの相性がイイ!! やっぱり泉谷さんは若いメンツに煽られて、 煽り返して光るオッサンです!!
表紙の他に、裏と巻頭に5枚の写真(モノクロ)、同じセッションですがどれもカッコイイ泉谷さん。 71年の「泉谷しげる登場」(白雪姫の毒リンゴ)から93年の「WILD BLOOD」(クレイジー・ラブ)まで、オールタイムな選曲。(但し勉強不足で「流血のならわし」が不明)
もちろん、タブ譜、コード表、コード付き。
ただ欲を言えば、初期のエレック/フォーライフ時代の曲も増やしてほしいので、1冊では足りんという結論でしょうか。 今度は、70年代泉谷しげる「Guitar songbook」の発刊を期待しています!
泉谷はこのメンバーを集め、新作CD吠えるバラッドを作る前に、下手な?自分の歌を1オクターブ上げて望んだ。聞く人が聞けば分かる凄いバンドメンバーに負けずにと彼なりに頑張ったのだ。そのおかげでこのDVDは演奏ともに最高になっている。泉谷を知らない世代や、好き嫌いは別にしても一度は本物の演奏を体験して欲しい。世に蔓延る打ち込みの音ではない音楽こそがライブ生物なのだ。惜しいのはビデオで先に発売されたのより曲数が少ない事だけ。聞け、泉谷の叫びを、聞け本物の血の通った演奏を!
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