りぼんで好評だった前作「ブルーフレンド」が、第2弾で再び甦りました。
前作は、色々と複雑な人間模様が描かれていて、それがまた魅力でしたが、今作はダウナーな部分は極力排除され、ごく普通の高校生活を描いています。 自分の意見や主張がなかなか言えず、日々にストレスを感じる香奈子と、孤独だけど自分に正直に生きている青という少女の恋愛とも友情ともとれるギリギリな関係が魅力でしょうか。
2作目の方が、作品として全体的な水準は高い・・・かな、と。 しかし、前作も素晴らしかったので、どっちも良いですね。
僕は、もっと評価されて良いと思うのですが・・・。
この漫画の主人公である二人の少女は対照的な性格をしていると思います。 主人公の歩はまっすぐで屈託がなく誰とでも仲良くなれる性格。 もう一人の主人公美鈴は自分の殻に閉じこもって他との接触を断ち心を閉ざしてしまっている閉鎖的な性格。 そんな二人が惹かれあい、やがてはお互いがお互いに振り回されて傷ついたりするのですが最後はそれを乗り越え精神的に成長し強いきずなで結ばれるという話だと思います。 個人的には自分はどちらかといえば美鈴に近い性格なので美鈴に感情移入しつつ歩にあこがれながらこの作品を読んでいました。 また、美鈴がキャラクターとして掘り下げがあって比較的深みがあったのに対し、歩の掘り下げがあまりなかったことが不満に思いました。 第三のキャラである東さんにしてももう少し詳しく描いてほしかったなと思いました。 あと、脇キャラなどを通して人間の残酷な面を描いているのが作品にリアルさを持たせているとも思いました。こういう書き方をするのは女性の漫画家さんに多いと思います。 最後に、全体として書き方が雑な感は否めない作品ではあるが書こうとしているものは非常に興味深いものがあると思いました。
「夜明け前に」が好きです。
「ブルーフレンド」で、久しぶりにマンガで感動して、この漫画家の他の作品も読んでみようと今作を購入しました。 タイトル作の「だけど、あまのじゃく」は、おばあちゃんの事を好きなのにその感情を素直に表現できない菜由と、自分の最期を感じながらもコミュニケーションを取ろうとしているおばあちゃんの思いのすれ違いを前編後編で描いています。 次の「温度」は、僕的に一番微妙な作品でした・・・。
やはり、「夜明け前に」が好きかな。
正直「ブルーフレンド」ほどの感動があったかと言うと、今回はそれほどのものはありませんでしたが、まぁ、これはこれでいいのです!
だって僕はえばんふみの絵が好きですから。 ファンの方、読んでみてくださいませ。
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