「敵をみつけて、それに闘いを挑むことはとても自然で、 ヒトとして健全な行為なんだ。」 という名取君のたどり着いた境地に、全く共感する! それを知った上でどう生きるかは違うけど。
これまでがリアルだっただけに、私としては結末にちょっとシラけた。 結局、マスクマンらとノーマンにすべてを背負わせて終わりにする。 アメリカが「ビン・ラディン」や「フセイン」や「ミロシェビッチ」を使って、 敵を分かりやすくし、世論をだましたのと同じで、だまされた感が残った。 そのあたりは、もう少し深く描いて欲しかったような・・・。
でもこの物語のすごいところは、それで終わらないところ。 5年後の八福神隊の姿を、デザインヒューマンである半井さんを通して、 それぞれの立場で描こうとしたところ。 戦争を否定しないところ。
第二次世界大戦や、ベトナム戦争で戦った兵士たちが、 命をかけて戦って、帰ってみれば非難の対象。 それが、戦争ってものだけど、 結局、自分の過去を否定しては前には進めないわけだから、 八福神隊の彼らがちゃんと自分たちの経験した戦争を肯定できて、 生きていけてることに希望があるって、思った!
なんという面白い作品なんだ!と感じます。 人も魅力的ですが、取り巻く環境も絶妙。 古いようでいて新しい。セリフも生き生きとしています。 どうしようも無い世界でも、その中でもがきながら生きている。そんな彼らに焦点を当てたオムニバス。この機会に漫画コレクションに加えてみては?
知る人ぞ知る、福島「八福神」聡先生の新連載、はじまりはじまり。
ちょっと不思議で、独自の人間観はここでも健在、ややSFよりの短編的なお話です。 映画「AI」を知ってる方は分かりやすいと思います。
びっくりするのは時間の進め方の思い切りの良さ。一話終わると年単位で時計が進み、主人公のロボットの「ご主人さま」の様子も激変。おそらくこれ以降、オーナーも転々と変わってゆくのでしょう。
空から巨大魚が飛んで来たり、スクーターが空飛んだりしてますが、今回も話の肝は人間です。主人公がこれから観てゆく人間たちから、どれだけ「きらきらしたもの」を見つけられるか、これからも楽しみです。
こういう作品は作者の腕が試される怖いテーマですから。
とあるBlogで知りました。
アルゼンチン・タンゴとくらべて、よりカジュアルな音楽です。さまざまなジャンルの曲を自家薬籠中に入れられる懐の深さが、チャマメならではの魅力なのでしょうか。コルトレーンとはひと味違うマイ・フェイバリット・シングス、カーペンターズとはひと味違うジャンバラヤもよいですが、 4曲目のゆきさん自作曲で、とても味わいのある、ご本人のヴォーカルも聴けます。私としては、こういうかたのCDを積極的に購入して、積極的に評価することで、日本の音楽状況を、今よりもっともっと奥行きのある状況にする助けになればと思います。
だまされたと思って、ぜひ買って聴いてみてください。楽しくて味わい深くて、哀愁もある、すてきな演奏ですよ。
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