普遍的なテーマで今見ても全く見劣りしない作品です。脚本、演出とも上手に描かれていて、妻が秘書と夫との仲を疑いはじめる心情が自然に伝わってきて、且つ示唆とウイットに富んでいてとてもいい。『新婚道中記』『孔雀夫人』『天使』あたりの夫婦物の微妙な機微をテーマにした作品がお好きな方にお勧め。秘書役のジーン・ハーロウの恋人役にジェームズ・スチュアートが出ているのも見逃せない。
私も東京12チャンネルで70年代、小学生の時に観ました。ヒルゴンに水の中に引きずり込まれるのがショックで、風呂場で人形使って再現遊びをよくしました。
昔を思い出し懐かしく見ました。値段も手頃で数多くの作品を見ることができて満足でした。
ジーンクラークはバーズを脱退してからは決して陽の当たる所を歩く事はなかったが、歌ゴコロ溢れるそのボーカルとソングライターとしての資質はジェシデイビスのプロデュースによる極めてシンプルかつプリミティブなサウンドとの相乗効果でこのアルバムを名盤と呼ぶにふさわしい地位に押し上げた。例えば、スローハンドと呼ばれるクラプトンは好きなアーティストではあるが、個人的にはそのギタースタイルに感銘を受けたことは無い。しかしジェシデイビスがこのアルバムで聴かせる、テクニカルな意味では素人的スライドギターの渋さに惹かれる人は少なくないはずです。ジーンクラークもまたロックの世界ではそういう類のアーティストだったのです。私の敬愛するJohn Stewart同様、クラークは最も愛すべきシンガーソングライターの一人です。 Neil YoungやGene Clarkに惹かれるのは、どこか影を引きずっているかのような部分を持ったアーティストだからではないでしょうか。
クラークといえばWhiteLightというのが定説であり、それはそれで至極当然なのですがもうひとつの名盤がこのRoadmasterです。そもそも新アルバム用に録音されていた曲と、事実上のバーズリユニオンレコーディング曲の寄せ集めを,70年代にオランダの好き物会社アリオラユーロディスクがリリースしたものです。しかしながらカントリーロック全盛の頃にレコーディングされていたこれらの曲はどれもジーンクラークらしさに溢れた名曲が揃っており(お蔵入りになっていたのが信じられないほど)、とりわけラストのShooting Starにおけるジーンの哀愁味溢れるボーカルとそこにからむクラレンスホワイトのギターが素晴らしく、この曲だけのためでもこのCDを買う価値があります。 しかしながらこのジャケットは最悪といわざるを得ません。若くしてロックスターとなった兄ちゃんがヒットしたレコードの印税で買ったスポーツカーのハンドルを握る図、となっており、原盤とはまるでかけ離れたジャケットには甚だ疑問です。ここはやはりインディアンでしょう。
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