このアルバムを初めて聞いたのは20年以上前で私が高校生だった頃です。当時ヒットし、よくTVで流れていた「異邦人」も良かったのですが、このアルバムに収録されている「プロローグ」、「朝」、「白夜」が特に好きでした。そしてなんといっても久保田早紀の透き通るような美しい歌声がかもし出すこのアルバムの持つ独特な雰囲気が大好きでした。そのころはお小遣いがあまりなく、アルバムを買うことができず友人にテープに録音してもらい毎日のように聞いていました。時を経て、まさか今CDで新品で販売されているとは思いもよらず、驚き即購入しました。久しぶりに聞くとすぐにあのころの感動がよみがえりました。20年以上たってもやはり良いものは良いと実感しました。
グレゴール・ザムザはある朝、一匹のばかでかい毒虫に変わっていた。家族の稼ぎ頭であった彼の変貌ぶりに、家族は当惑し嘆くばかりだった。母親は気絶してしまうほどだった。妹は始め兄に食事を差し入れるのだが、グレゴールは姿形ばかりか味覚までも変わってしまったようである。彼の大好きだったミルクが、今では嫌悪感を催す代物になってしまった。視力も虫の必要とする程度まで低下してくる。
グレゴールが次第に「虫化」するにつれて、家族の態度もまた虫に対するものに変わってくる。毒虫が人目に触れるのを恐れる家族は、グレゴールを軟禁状態にする。だが、寂しさに耐えかねた彼はしばしば部屋の外に現れ、その姿を人目にさらす。父親からリンゴを投げつけられ背中についたままになって動く姿や、部屋に無理矢理押し込まれ背中から血を流したりする描写は痛々しい。しまいには、妹から「これを処分するしかないわ」という言葉がはき出されることになる。
妹の論理はこうだ。「兄が人間ほどの思慮分別をまだ持っているのならば、家族に迷惑をかけまいと自分から家を出て行くはずだ」まもなくしてグレゴールは息を引きとる。グレゴール亡き後の家族は、家族の一員が亡くなったことを思わせないほど希望に満ちあふれている。家族の前途は明るい。まるでそんな余韻を残して終わっている。
グレゴールを部屋の中に閉じこめたのは、そもそも家族である。にもかかわらず、妹は「これ」を「処分」することしか、家族が幸せになるために残された道はないと嘆く。これが、人間のエゴかもしれない。エゴは家族愛のあり方すらも変えてしまう。家族の一員、しかも稼ぎ頭を虫けらに変えてしまう。グレゴールを変身させたのはザムザ一家のエゴだったのか。
それにしても、本書の与えるインパクトは強烈だった。朝、鏡で自分の姿がまだ人間であるのに安堵し、いつ飛んでくるかもしれないリンゴに怯えるようになるかもしれない。
素敵です!藤盛と紫堂の出会いの話やゲームでは書かれてなかった話や旅行に行く話は 「きゃあああー(照)」と悶えてました(笑) 藤盛好きな方にはたまらなくいいと思います★
この歌姫のアルバムに松田聖子さんが一番最初に入っていて嬉しかった。他の歌も名曲ばかりで最高です。カラオケに覚えたい曲たくさん入ってます。是非とも買いたいCDです。
私はフランス語についてあまり詳しくありませんが、この本は好きです。フランス語初心者にも読みやすいと思います。
本筋もなかなか充実している。一見退屈そうで退屈でない構成。
かなり前に新潮社版「異邦人」を読んで、これを手に取り、フランス語独自のまろやかでデリケートな文章に魅せられてしまいました。
お気軽に手にとってみてください。
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