ここまで聴き応えのあるアーティストだったとは...
というのが本作で初めて彼女のフルアルバムに触れた感想である。
(数々のゲーム主題歌アニソンを手掛けている方という前振りは既知ながら)
それは張りのある心地よい伸びやかな歌声が、どこまでも導いていく未知の世界。
何と表現したらよいのか適当な言葉がみつからないほど、その声が旅する様々な
楽曲たちの実に多彩なこと。それは音楽そのものが内包する魅力そのもの――そして
何と言っても、いとうかなこ自身にそれだけの表現力が介在しているからこその賜物。
特に歌い手の資質が問われるだろう中盤のバラード(悲しみの向こうへ、約束、
ワルツ)では、しっとりしたメロディを歌い、思わずじっと聴き惚れてしまう。
正直キャッチーさが売りのマキシ『Heartbreaking Romance』を試聴したのみでは、
どういう方向性のアーティストなのかも全く判らなかった。しかし上記c/wでも感じた
ナチュラルな雰囲気が本アルバムでも感じられつつ、かつそれ以上の音楽的面白みを
どこまでも追求しており、深い森と湖を思わせる物語のような冒頭曲から、なかなかに
聴かせてくれる。まず本人の歌声=生の声に非常に雰囲気と力のある人だと思った。
そして当然巧い。アコースティックな味わいのある素直な曲やフォルクローレ調から、
ビートの利いた弾けた楽曲まで...魅惑的な仏語を披露する2曲目から、既にその独特な
味わいのある歌の世界の虜となった。(特にラストのアッパーな英語曲のVocal worksが
滅茶苦茶カッコよい!)これまで未収録だった諸々ゲーム主題歌などを集めたベストアルバム、
という形式的な解説やコンセプトを覆すような独特の雰囲気が全体を通してあるのは、
やはり当然これまで手掛けてきた音楽世界が様々に幅の広さを持っていた証拠なのか。
こうなると俄然リリース済みの既存アルバムなども、是非に耳にしてみたい
という衝動に駆られる良作。冒頭からラストまで、まさに一瞬たりとも飽きさせる
ことのないソツのなさに舌を巻き堪能した。遅ればせながら今まさに「いとうかなこ」
という、まさかの逸材に遭遇した事件(こと)を心から喜びたい心境なのである。
破天荒少女ラゼルに、何を考えているのかイマイチわからない男アルゼイト達の旅に、あらたな旅の仲間が・・・。 ものすごく欲求不満男だ。もう、編集コードに引っかかりそうな男です、はい。 そしてラゼルを知る謎のタキシード男登場。 アルゼイトの過去とは・・・そして、ラゼルの過去には何が在ったのか・・・。 次々と現われる個性的かつ可愛いキャラクターたちに、目はくぎ付けですよ。
この作品、極端です。
どう極端かと言いますと、「ネタとしては面白いがシナリオとしてはクソツマンナイ」という感じです。
ギャグとしてはかなり面白いのですが、世界観や設定の描写という面では今まで読んだ作品の中でも最低レベルです。
ちょっと読めばわかりますが、読者に設定を理解させることを意識した描写がありません。作者さんの脳内設定で突き進んでいます。
行き当たりばったり感が非常に強いです(特に初期)。
ストーリーとしても意味の無い脇道が非常に多く、ネタを出したい為だけに作ったんじゃないかと思えるものも少なくありません。
まあそのネタ自体はクオリティが高く、そこで全てをカバーしている格好です。
ただ、ある程度続いた作品の宿命のようなもので、段々微妙な感じになってきていますが。
特にキャラの魅力がどんどん下がってる気がしてなりません。
また、ヒロインが妙にエゴイスティックでプッシュがあざとく、キャラは好みが分かれるかと思います。
全体的に思わせぶりな台詞ばかり連呼しており、いわゆる厨設定が全開です。この辺り、駄目な人は駄目でしょうね。
総評して、ギャグが読みたい人にはオススメ、シナリオや世界観を重視する人にはまずオススメできません。
なかなか出ないなぁ、と首を長くして待っていました!
アルゼイドはどんどんヘタレになっていっていますが、そこもまた彼の魅力ということで(笑)最初はクールだったのに最近では子供っぽいですね。
あといつも思うのですがラゼルの服が可愛いです。いいなぁ。
新たに何人か個性的な新キャラも出ます。話は徐々に進んでいますし、今まで分からなかったことももうすぐ明らかになるのでは?
そしてなんとアニメ化!!楽しみにしてます!
前巻最後でこのあとどうなるのかと思ってましたが、あんなことになるとは・・・・・
しかしイモータルハーキュリーは作者の主張がもろに出てる気がします。
それぞれの想いも今後の展開も楽しみです!
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