かれこれ30年以上の冨田サウンドのファンです。今まで雑誌や本にでてこなかった冨田サウンドの製作現場がこの本では明かされています。音に対する考え方には感動いたしました。新しいことに常に挑戦する冨田先生の人生観も良くわかります。音楽ファン以外でも先生の生き方を読むことで勉強になるのではないでしょうか。
とても一発録音のライブ盤とは思えない高音質。そしてなによりも展開する冨田ワールド。そこに歌い踊る初音ミクや合唱団の素晴らしい歌声。世界初演ですが、この一回だけの演奏会の記録です。クラシックと言えど、複数回の録音・パート録音をミックスで作りこんでいくのが当たり前の現代。それだけに演奏者の迫力と集中力が漲った傑作になったと思います。 冨田作品は惑星、源氏物語など最新バージョンで磨き上げて制作された作品が昨年次々にリリースされました。サラウンドによる音楽の空間創造に魅了されます。そして今回の作品は世界初演のオペラシティホールの最上席での鑑賞を再現するサラウンドです。思い切り浸れます。最後の拍手に後ろから包まれる時、喜びの頂点に達します。 待ちに待った発売日の今日。様々な情報も開示されていますね。特に注目は2月3日(日)22:00から放送のNHK EテレETV特集『音で描く賢治の宇宙〜冨田勲×初音ミク 異次元コラボ〜』です。楽しみ!その他たくさんのイベントやネット中継、ラジオ放送など思い切り盛り上がっています。まだ一回しか演奏されていない「イーハトーヴ交響曲」。今年きっと演奏会が展開されるでしょう。是非リアル体験したいものです。 2/2追記 ボーカロイドを苦々しく思うと言う人が結構います。クラシックのソリストからジャニーズのアイドル、ビジュアル系バンドボーカルまで。人間の領域を侵される不安もあるようです。 しかし違うと思います。日本の芸術はそういう領域を越えてきました。人形浄瑠璃、歌舞伎の女形、面をつける能、女だけのミュージカル宝塚。人形だからこそ心の奥に迫る深い世界。年老いた男が演じる絶世の美女。表情のない面と抑えた動作に浮かび上がるファンタジー。女性による夢と幻の舞台。初音ミクは電子の人形浄瑠璃であり、摂取・排せつを始めとした穢れのないある意味理想のミューズです。 そして領域を越えることで、観衆も壁を越えていくのです。宝塚を観て、ミュージカルやオペラを観るようになった人も多いですし、イーハトーヴからクラシックの世界に入る人、電子映像、音楽へと入る人も増えるでしょう。オーセンティックとポピュラー・エンタテイメントのミックス。日本の芸術はそうやって生まれ、進化する、そのひとつの発生を今、目撃している気がします。 2/3追記 今、ETV特集が終わりました。いわばメイキングドキュメンタリーに感動しました。 生演奏が聴きたい! もうたまらなく聴きたいです。 2/8追記 オリコンチャートCDアルバム部門2/6デイリーランキングで22位!パワフルなポップス群の中でこの順位。さらに上昇機運です。すごいですね。
大変懐かしいドラマです。 「だいこんの花」シリーズと「三人家族」は心に残るテレビドラマです。 「新だいこんの花」は戦後27年つまり昭和47年頃が舞台ですね。 森繁久彌、みやこ蝶々、竹脇無我、関根恵子、大原麗子など名優揃いです。 当時はロケはなく全てスタジオ撮影、集音マイクが映り込んだり、名優が台詞を噛んだりと今ならばNG場面が沢山あります。 また、ドラマの中でビールやウイスキーを飲むシーンがありますが、どうもビールは本物の様です。 職場、喫茶店、小料理屋、そして家庭でも平気でタバコをプカプカ吹かしているし、火を着けたマッチや吸い殻はポイ捨て、今ではとても考えられません。 今のドラマの方が完成度が高く精密に作られていますが逆に何故か真実味が薄いと感じます。 むしろ昔のドラマの方が家庭的雰囲気が感じられます。 両親のいない家庭では兄が妹を育て、父と息子・母と息子・父と娘の片親だけの家庭では親子がお互いを思い遣りながら生きています。 戦後の平和な時代で軍隊を全て悪とした戦後教育の中で、森繁久彌扮する巡洋艦艦長で元海軍大佐の姿と、 最近一善飯屋で一人寂しく食事をされている年金生活者の男性達の背中とが重なって見えました。 生活保護の不正受給が取りざたされる昨今だからこそ、時代考証滅茶苦茶な大河ドラマよりも、 こういうドラマを優先的に再放送して戴きたいと思います。
小学生の頃、YMOと富田シンセは未来そのものだった あれから約30年、シンセサイザー、シークェンサー、サンプラーはアマチュアでも 買える、扱えるものとなったが、進化・進歩するエレクトリック・インストゥルメント でも補完できないものがある
それは芸術家の技術 演奏はもちろん解釈、編曲
YMOの素晴らしさは「3人とも稀代の天才的”演奏者”」ということに立脚しているし、 富田の凄さは「稀代の”作曲家であり、編曲家”」ということに立脚している (もちろんブライアン・イーノもクラフトワークも、近年では高木正勝も半野喜弘も)
再現性を高めているディジタル・レコーディング・システムをしても、単に感性を 伸ばすに留まる。僕は技術に裏打ちされない感性を信じない
ここにある富田シンセの音は、今や懐かしい未来の音なのかもしれない それはモーグ・シンセサイザーの音だからという意味ではない 未来に向かって期待されたディジタル・ミュージック・パフォーマーが あの頃の未来となった今、あまりに希少だった。。。という意味で
輝かしい音楽の未来を1979年に宣言したこのアルバムは、「雪が踊っている」 「月の光」に代表される光を今でも放っている。子供の僕は未来って素晴らしいと感じた しかし、30年近くの未来に在って、30年前の未来のほうが輝いていたかもしれないと 過去から届けられる一筋の光に一抹の不安を感じる
20年以上も前からレコードからcdに買い代えたいとは思ってました。
まるでフルベンのリマスターを待ち望んでいたのと同じとはいいすぎでしょうか?
間違いなくこのアルバムは名盤です。
富田さんのシンセの最高傑作です。
今年中には買ってしまいそうです。
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