頑固爺さんが兄弟と再会するまでの実にゆっくりとしたロードムービー。 どこかコミカルでまた重たい。 なんか良いんですよ(笑)言葉で表現出来ない良さがこの作品にはあります。
「ストレイト・ストーリー」はロード・ムービー。 二本の杖をつかないと立てないような老人(男)がいる。 しかも、いつ死んでもおかしくないような健康状態だ。 この老人が、ある日とつぜん、ちいさなトラクターを使って家を出る。 老人は、トラクターで、仲違いして10年近く会ってない兄の家に向かう。 その家は、遠く離れているのだ……。 ゆっくりと生活していると、ゆっくりしたい人たちが集まってくるんだろうか。 絶望してる人。 疲れてる人。 迷ってる人。 いろんな人たちが老人に声をかけてくる。「ストレイト・ストーリー」は、そんな出会いの物語でもある。 この映画に出会うと、もう少し、毎日をペースダウンして、生活をだいじにしてみたい、と思うようになる。 老人が、自分のカラダとペースにあったトラクターを乗り物として選択したように。 そして、ゆっくりでも、自分の力で、マイペースで、何かに挑戦してみたくなる。
主人公のおじさんが、たった最高時速8kmのトラクターで旅に出る話。 遠く離れずいぶん前から逢っていない兄に会うために・・・ 頑固で口数も多くない主人公が年老いた体の至る所にがたが来て、おもちゃのマジックハンドようなものを使いトラクターでなんとか旅にでる。物語は淡々として短く、静かに進む物語だがあきさせない何かがある。いくつかの出逢いが主人公の人間味を上手く表現している。僕が主人公のおじさんになるまでまだずいぶん時間があるが、この年老いた頑固者はかっこよく、その胸の内を覗きたくなる。
心から「見て良かった」と思う映画に出会えました。 トラクターと同じ速度で綴られるストーリーは 時間に追われる普段の生活を見直したくなります。
台詞のないシーンでの演技。 これは年配の方にしかできない演技なのかもしれないです。 シワと目の動きで十分伝わります。
穏やかに進むストーリーだからこそラストのシーンでの言葉が心に響きます。
血のつながりのある者だけにしか感じられない愛情。 語らなくとも わかる。
本当に良い映画でした。
ある老人が自転車より遅い(速歩きと同じぐらい)速力の農機具にまたがって数百キロの旅に出る。目的はただ一つ仲直り。
アメリカの雄大な大地をひたすら前進するストレイト老人に心をうたれます。旅先でストレイト老人は様々な人と出会います。特に秀逸なシーンは若者に聞かれた「年を取って最も残酷なこととは?」を答えるシーンです。
号泣を誘うシーンはありませんが、心にすーっと感動が染み渡る話が多いのがストレイト・ストーリーの特徴だと思います。
Blu-ray発売でストレイト老人がまた旅に出れる姿が見れるのは嬉しいです。
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