鬱病のペンギンと一緒に暮らす売れない小説家の物語。 主人公のヴィクトルが飼う皇帝ペンギンのミーシャがとても可愛い。 暗く不気味な社会情勢を背景に不条理な日常生活が描かれている。その中にペンギンがいると実に滑稽だけれども、そのアクセントのおかげで所々のシチュエーションが鮮やかに色付いてみえてくるようだ。 部屋を歩き回っているペンギンの足音。 涼しい隙間風を見つけてたたずんでいる仕草。 氷水をはってあるバスタブで喜ぶ様子。 凍った川の氷穴に飛び込み、遊んでいる姿。 主人のひざにお腹を摺り寄せてくる仕草。 これらの状況を想像するだけで微笑んでしまう。 物語は決してハッピーエンドではなく、 暗く不気味な背景の流れのまま終わる。 その後のペンギンがどうなったのかと読者から大きな反響があり、 それを受けて続編が出たそうです。 「カタツムリの法則」日本語訳出版が待ち遠しい。
実話ならではの感動作です。
リレハンメルオリンピック、女子フィギュアスケートのゴールド・メダリスト、ウクライナ出身のオクサナ・バイウルの生い立ちから、夢を叶えるまでのストーリー。
バイウル役を演じた少女は、スタイルもよい美少女です。
あの「ナンシー・ケリガン襲撃事件」で、リレハンメル・オリンピック直前に大スキャンダルにまみれた女子フィギュア・スケート界に、爽やかな風と感動を与えてくれたチャンピオンが、オクサナ・バイウル選手。
オリンピック前、NHKで放送されたバイウル選手の薄幸な生い立ちについては、若干知っていましたが、改めてこのDVDを鑑賞して、あの時の感動を思い出しました。
こういうDVDこそ、フィギュア・スケートを学んでいるお子さんや、そのご家族に観ていただきたいと感じました。
家庭を顧みなかった父、父親不在の苦しい家計の中で母と祖母と良きコーチに見守られてスケートを愛して鍛錬に励んだオクサナ、孤児となってから、コーチ不在、ガリーナコーチ(アルベールビルOPのチャンピオン・ペトレンコ、後にJ・ウィアーのコーチ)との出会い、世界選手権優勝、そしてオリンピックまでが、丁寧に描かれています。
オリンピックのLP前日の公式練習でのアクシデントも記憶に新しく、LPでの肌色のテーピングが痛々しかった思い出が蘇えりました。
一つ残念だったのは、ISUの規則で実現不可能だったのか、各大会のプログラムの映像が織り込まれなかったこと。特に、オリンピックで優勝した時の映像・表彰式の映像でもあればよかったと思います。
バイウル選手が、なぜSP曲を「白鳥の湖」に急に変更したかの理由がわかり、より一層の感動を受けました。
バイウル選手本人が、心をこめてオリンピックのSPの衣装で、「白鳥の湖」を再現してくれたシーンがありますよ。
映画では触れていませんでしたが、チェルノブイリ原発事故、その後のソ連解体が、ウクライナのバイウル選手の練習環境に大きな影響を及ぼしたものと思われます。また、バイウル選手のお母さんの病気との因果関係はどうだったのだろう?という思いが、ふと頭をよぎってしまいました。
私は同じパッケージの中古を入手、メニュー画面、チャプター・リストなし、言語は英語・日本語字幕。
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