アリスを持っていますがこちらも偶然手に取ることができ
繊細さと豪華さが連続して訪れる、まさに絵本会の玉手箱!
この驚きは他の絵本では絶対に得られない、買って損はないですよ
アトリエシリーズが好き、でも戦闘マンドクセ('・ω・`)って人にお勧め! オズの魔法使いの内容はあまり知らなかったのですが、楽しめました。 キャラもかわいいです。 アーカイブスで600円。
主人公のジュディ・ガーランドが愛犬を意地悪ばあさんにいじめられて行き場所がないといって、いきなり『オーバー・ザ・レインボウ』を少女なのか大人なのかわからない声で歌い始める。それがかの「虹の彼方に」というわけだが、すべてのミュージカル映画が唐突に歌い出す不自然さをもつのと同様あまりにも唐突で不自然である。
カンザスの郷里の田舎に(現代と同様)突然竜巻が現れ、彼女はそれこそ虹の彼方に飛ばされ舞い降りた不思議な小人たち(村上春樹のリトル・ピープルのように不気味)の村に降り立ち、オズの魔法使いを訪ねる旅に出るところから画面は突然カラーになるが、世界的な人気は別にしてこの監督の演出は、かの大愚作「風と共に去りぬ」と同様まったく凡庸そのものである。
それはともかく、少女が道中で出会うかかし男、ブリキ男、ライオン男、最後に登場する魔法使いの全員が懐かしい郷里の知り合いたちの扮装になっていて、この物語の全篇がヒロインの少女の白昼夢でもあるという仕掛けになっている。
しかしてそのキーワードはThere is no place like home。「おうちほど素敵な場所はない」という文部省唱歌と共に全巻の幕が閉じられるがここで画面は再び褐色のモントーンに戻るのであった。
劇中でライオン男が「僕はタンポポのように弱虫」と歌うのは、ライオンをフランス語で“ライオンの歯”ともいうことから。私の長男が通っている県央福祉会のカフェの名前と同じです。なお日本の歌うたいの「ラルクアンシエル」もフランス語で空の孤、つまり虹の意だから、まあこの映画の主題歌にちなんだネーミングと考えてもいいだろう。
この頃は玉葱ばかりなり百円野菜 蝶人
何の予備知識も無く(あえて言うならジュディ・ガーランドの歌った「虹の彼方に」によって知られるミュージカル映画のあったことくらいは知っていましたが)、この本を偶然書店で見つけて一度は手に取ったものの、児童文学としては「不思議の国のアリス」が読み終えていないまま書棚で眠っていることもあり、一度は買うのを保留にしていたものの、やはり気になって安価だし買って読んでみたところが、あらあら不思議!!苦もなくすらすら読めて読後感も充実し、素晴らしい本であることがわかった次第です。他の翻訳本は読んだことがないですが、息も吐かせず一気に読めてしまうこと請け合いです。もちろんそれは元の本が素晴らしい故なのだろうと思います。
ジュディ・ガーランドのミュージカル映画オズの魔法使い [DVD]も名作ですが、原作もまた素晴らしい名作でした。この二作は決して別物ではないのですが、興味深いことに映画には原作にはない要素が、原作には映画にない要素があって、大まかなストーリーは共有しつつ異なるメッセージを持っています。映画には「青い鳥」のように「やっぱり住み慣れた我が家が一番」というメッセージがありますが、原作にはほとんどありません。映画では臆病なライオンが本当に臆病であるのに対して、原作での彼は自分で臆病だと言って怖がってはいますが、その臆病さを認識して克服しようと常に努力しているためにむしろ序盤から行動に勇敢さを発揮しています。案山子と木こりについても同じことが言えて、彼らは自分の欠点を認識して謙虚に努めているため、その欠点は最初から既に克服されています。明示的には言っていませんが、そのように謙虚な姿勢で知・仁・勇を追求すべきであるという、論語の教えにも通じるメッセージを本書は伝えているのだと思われます。その他にもオズの正体であるとか三人の仲間の事情なども含めて、本書には何か哲学的なところがあるように思います。とはいえ小難しいことは何もなく、とても簡単にわかりやすく書いてあって、胸躍る冒険ものとして単純に楽しめます。仲間の得意技やアイテムを使って道中の問題を解決していくところはRPGみたいです。主な登場人物が皆とても優しい心を持っているのもまた素敵です。僕の想像をはるかに越えて良い本でした。挿絵がオリジナルの挿絵(の一部?)を使っており味がありました。小1と小3の子供たちと一緒に楽しみました。お勧めです(ぜひ映画もご一緒に)。
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