東京の地下鉄はなぜ東京メトロと都営の二本立てなのか、よくわかりました。全体の作りは「ソフト面は詳しく、ハード面は易しく」という印象を受けました。よい本だと思います。
都内乗り継ぎを各線ごとに一覧にしてあり、荒川電車の紹介や、はては都バス路線
全てを紹介してあり、使い道のあるガイドブックになっている。ただ、値段が少し高
いと思う、安価にして、コンパクトにすれば、売れる本であり、残念だ。値段とサイ
ズで星2つ落とす。
このゲームはかなり楽しみました…。
大阪地下鉄は電車を平坦な駅に停めるときに、停止直前にブレーキを解除する「残圧停車」をやるのですが、その感触がクセになりました。
また、ブレーキもしっかり効きますので、運転も比較的簡単だと思います。
ただ惜しむらくは、御堂筋線だけで他の路線もあれば(タイトルも変わりますが…)、と、車両も昔のを再現してほしかったです。
「猪瀬直樹 道路の決着」で見せた、当事者であり作家の視点で描くノンフィクションというスタイルで、都内の2つの地下鉄、東京メトロと都営地下鉄の統合を訴えた本。「僕は」が文中に山ほど顔を出す著者・猪瀬直樹は本書のほかのレビューを見ても分かるように、好き嫌いがかなりはっきり分かれる。本書は猪瀬と東京都の主張に沿ったPR本的な内容なので反論も多く出るだろう。それにしても、船曳建夫が「学者のように調べ、作家のように書く」と評した猪瀬の着眼点や調査力、プレゼンテーションは本書でも健在。賛否は別として猪瀬直樹の作品として読むと、一元化交渉の舞台裏や営団の歴史の面白さ、担当副知事である著者が国の化身である悪役・メトロをぶった切るストーリーに魅了される。
冒頭の舞台は、九段下駅の都営とメトロが仕切壁一枚隔てられたプラットホーム。いきなり非常口をぶち開け「こんな近いのに、なんで大回りさせられるんだ」と激怒。そして「儲けを客に還元しないのに、不動産投資につぎ込むな!」「乗り継ぎが高いから遠回りさせられてる!」と吠えまくる。そこで「僕は副知事として、メトロの株主総会に行く」ことに。そこから資料33本を含めた怒涛の猪瀬ロジック。「土地の神話―東急王国の誕生 (小学館ライブラリー)」執筆で培った東急の歴史を紐解き、地下鉄はネットワークが構築されるまで投資が回収できない→だから国と都が補助・支援した→今はもう回収段階→でもメトロは今も国に甘えてサービスが悪い、同じ地域で同じ事業をしてる都営と一元化するのが最良のサービス、とのこと。「でも借金1兆円なんでしょう?」「大丈夫」と言わんばかりに都営の財務体質についても「新規着工はないからメトロと同じく回収段階。収益は毎年右肩上がり」と紙幅を割いて説明している。
都営とメトロの乗り継ぎ料金が高いために通勤で遠回りしたこともあるので、私も乗り継ぎ運賃値下げや乗り継ぎ経路の短縮化はしてほしい。本書の言うように経営統合しかないのか判断はつきかねるが。メトロが現行体制を維持したいならちゃんと反論してほしい。何の理由で乗り継ぎに不便を強いられるのか、今のままでは利用者として猪瀬の言い分を聞くしかないだろう。
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