この映画に、戦闘シーンはない。敵との神経戦もない。あるのは「潜水艦という逃げ場のない密室」で起こった「原子炉暴走との戦い」という恐怖。
実話をベースに作られたというふれこみだが、実際には「原子炉の事故が起こったこと」と「進水式でシャンペーンが割れなかったこと」しか共通点はないとも聞いた。
艦長と副長との「確執」も実際はなかったのだろう。しかし、この映画ではふたりの性格の全く異なるリーダーの対立が実に効果的に使われている。
艦長は作戦命令の遂行のためなら少々無謀なことも躊躇しない「典型的なエリート軍人」。副長は現場と乗組員をよく知っているだけに、艦長とことごとく衝突する。
「自分の心の中」を決して表に出さない艦長。しかし、原子炉暴走の危機が最終段階をむかえるに及んで、副長の説得に応じ、乗組員に「命令」ではなく「協力」を要請する。
それにしても、10分とは居られない放射能に汚染された区域に、丸裸同然で修理に向う作業員の姿は痛ましい。
もし、修理がうまくいかずに原子炉が爆発していたら核ミサイルも爆発していた可能性もある。最悪の場合は、アメリカがソ連の先制攻撃と勘違いして、報復核攻撃をしていた。
この映画は「事実」そのものではない。しかし、「核のボタン」がこれほどずさんに管理されているのをみると、改めて恐怖を感じる。
家に強盗が押し寄せたら…っと考えてしまって、 いつの間にかポチってましたwwww
でも使う時なくとも備えてる感じがして心強い。
いざとなったら着ます。
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