水曜どうでしょうを好きな方、藤やんを好きな方ならば、 読んで損無し。
ナチュラルな歌声そのままの、優しい曲もたくさんあるが。
Cocco の真骨頂は、やはり「獣性」を持つヘヴィ曲であろう。中でも、「けもの道」の迫力は、際立っている。生々しいヘヴィ・リフに、つんざくような叫び。それも、女性ロッカーがシャウトする類ではない。大人しい女性が、突如発狂するような怖さがある。
好き嫌いは分かれるが、詞の描写力は高い。生温かい風が吹く、ぬかるんだ「けもの道」。背後から、ぴちゃぴちゃと裸足の音が。荒い息遣いと共に「何か」が迫ってくる。女は言う「あなたに、報いを」。
芸術としてハイ・クオリティだけど、病んでるよなぁ。「良い」とは言えるけど、「好き」とはとても言えない(爆笑)。Cocco がこんな風に背後から迫ってきたら…。俺、死に物狂いで逃げる!
この原作は人気があって何度かTVでも作られていると思います。たぶん一番知られているのは和田勉氏が演出したNHK版で、名取裕子さんの濡れ場はたぶんNHK史上最高の露出度&色っぽさだったのではないでしょうか。ここでの十朱さんもなかなかに艶っぽく、その点では一見の価値あり。最近の米倉涼子さんの版がまるっきり色気に乏しかったのとはさすがに違うなあという感じですね。
そうですか、武満さん逝去から10年ですか。早いもんですね。それを機にして、しばらく入手困難だった映画音楽選集がBOX化。ボーナスCD(貴重なインタビューCD)もついてこの価格です。まず感涙しましょう。毎年、春になると何気に武満が聴きたくなるのは、彼の命日に感傷的になっているわけではなく、芽吹き、花咲く植物たちのような静謐なれど怪しいほどに力強い生命を感じたいからでしょう。彼の映画音楽はもちろん映画ありき、の作品群ではありますが、有体に言えば映画を知らずとも陽気の中で聴く者が思い思いに想いを馳せる楽しみを与えてくれるものです。あなたがもしジョン・ウィリアムズを10回聴くのだとしたら、その1回分の時間を、ぜひこの日本の産み出した典雅なる才能との出会いにしてほしいのです。春、武満。今も耳をそばだてたくなる美しい響きが陽気と妖気をかもしだします。そうですか、もう10年ですか。。。
好きなミュージシャンのカテゴリーは、年齢を経ても変わらないようだ。昔、ニューミュージックを好んでた人がJ−POPにはまるのは、結構難しいと思う。カラオケで歌う曲も概ねそうであろう。
ご承知のように、この曲はテレビ「けものみち」のエンディングに流れており、ストーリーの何ともいえない荒涼なイメージとあいまって、印象に強く残る。しかし同時に、倖田來未に乗れない、悲しい40代・50代の心に強く響いてくる。久しぶりにシングルCDを買おうと思った。
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