上巻から続く、2組の家庭の崩壊にこの物語は始まる。新たな家庭を気付いた二人と、近くに住みながらも過去に囚われながら互いへの想いを抱え続ける二人。物語は悲壮なラストを迎える。 『世界の中心で愛を叫ぶ』に少し似ている気がするが、本作の方が先だっただろう。 愛永の潔くも懸命な生き方、愛し方には自分には遠縁に感じるがこんな愛の形こそほんものの愛そのものではないだろうか。
バンコクで行われている幼児の臓器密売という闇商売。しかしバンコクでは感染症が広がってしまい、程度のいい臓器が見つからなくなってしまった。ならば、健康で栄養もきちんしている日本の子供の臓器で商売したらどうだろう。日本の子を誘拐して海外に連れ出し臓器摘出してお金にかえるのだ。我が子を誘拐された婦人警官が子供を取り戻すために誘拐犯たちに挑む作品です。 前半の200ページは臓器摘出の被害にあった子供たちのことが描写されていて、読んでいてとっても悲しくなりました。後半はアクション小説に変わって行ったので良かったのですが。最後には意外な真犯人も出てきて、とっても面白い作品でした。でも6,7歳の子供を持つ親は、前半が悲しすぎるので、読まないほうがいいかもしれません。
最近、テレビでの再放送を見終えたばかり。 特に最終回はどのシーンも印象に残ります。 純愛ブームの今年、今見ると、とても新鮮かも。 鈴木保奈美さんの美しさもあり、改めて、感動の作品
たまたま再放送で見た時の夏川結衣さんが気になってはまりました。一般的には豊川悦司さんのために作られたドラマと言われるでしょうが、私は夏川結衣さん見たさにDVDBOXを買ってしまいました。 とにかく彼女が魅力的なんですよね。「駅長さん」との純愛もきれいに描かれていて、思わずぎゅっと抱きしめたくなっちゃうんですよ。後半も、彼女の影を追ってドラマを見てると心にくるものがあります。私は徹夜して全巻を見たんですが、後半はティッシュ片手にかなり泣いちゃいました。 前半の舞台となる清澄の自然のすばらしさ、中盤の北へ逃げるときの緊迫感とつかの間の幸せ、後半の南への追憶の旅など、全てがお勧めです。 まだご覧になっていない方はレンタルで結構ですから是非見てみてください。純粋に感動できると思います。既にご覧になった方でこのドラマが好きだった方は、この機会にもう一度感動を味わってはいかがでしょうか。
この作品はきっとDVD化されるはず!と ずっと待っていた甲斐があった。 TV放映の後、何ヶ月も体のどこかに棲みついていた感じで・・ 誰にでも、どんな分野で働いていても守りたい「砦」がある。 他人の「砦」に入りたい人、入って来られては困る人。 その「砦」はある人にとっては、地位だったり名誉だったり。 うまい汁を吸う人、吸える人、吸えない人。 要領よく生きられる人、生きられない人。 ずるい人、だます人。 更にその上を行き「自分だけは正しい」と平気で生きる人。 自分の中の誇りを守ろうとする人、それを踏みにじろうとする人。 鶴橋監督がTV局、メディア関係者の人間である自分の「砦」を 超えて作ろうとした物。 それが、ドラマではあるが作り物では無い程の緊迫感を呼ぶ結果に。 妻夫木聡という今、もっとも熱い俳優を知ったのもこの作品で、 今をときめく彼が「悪役」というのも注目である。 オレンジデイズやジョゼと虎と魚たちに見る、 恋愛物の中のエロティックではない 悲しいエロティシズムが 全編を通して感じられるので、妻夫木ファンの方は必見であろう。 DVD化されるのを待っていたもう理由の一つは、 本編もさる事ながら、DVDに多く見られる 特典映像にも期待があったから。 作り手や役者さんが、この作品をどういう思いで作ったかを知る事が 出来るかもしれない・・と、この部分も楽しみであった。 本編も本当にいいが、この「特典映像」があるお陰で、 また本編に戻らせてしまうのである。 原作の野沢尚さんは、本当に人の中にある細かい心理を書かせたら、 他には居ないだろうと思うほどの物書きだったので、 お亡くなりになり、残念で仕方ない・・・ 野沢さんを思いながら、この作品を見るとまた別の「砦」を感じる。
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