このホームページ上の「面白かった」というモンキーさんのレビューを読ませていただき、読みましたが、痛快!の一言です。背丈の小さい孫悟空の無敵の強さが、読んでて気分をスカッとさせてくれました。 また、下巻では、最後に編訳者が物語の背景(道教と仏教が、物語に与えた影響)や西遊記にまつわる俗説などを紹介しており、同時に勉強にもなりました。 とにかく中国のファンタジーというのはスケールが大きい。よい本にめぐり合えたと思います。
テレビドラマ「西遊記」のサントラ的要素を持たせつつも、ランニング・オーダーはしっかりとストーリーコンセプトアルバムとなっている彼らの出世作。ヒットシングルの1曲目はシンセサイザーによるイントロダクションがあり、2曲目も英語詞で、シングルコレクションでは聴くことのできないテイクが収録されているのがうれしい。(その後英語バージョンのベスト盤が出たが、当時はこのアルバムでしか聴けなかった)ROCK感覚が垣間見える7曲目、エスニックな雰囲気を持つ4&6曲目、コミカルな8&9曲目と聴かせどころも多い。10曲目でややダレるが、11曲目で大団円!GODIEGOというバンドが持つ、ポップス感覚と曲構成の巧みさ、そしてメンバーの個性が絶妙な流れを作っている。
映画とは言え、テレビドラマのデラックス版といったところだと思います。 最近、フジテレビ系のドラマは、このパターンが多いですね。 ま、しかしながら、この作品は楽しめます。なかなか大変なロケだったろうなと想像もできるし、舞台道具・セットなども相変わらず凝っています。 悟空と銀角が玉を取り合って、闘うシーンは見応えありました。 でも、金角も銀角も、かぶりもののせいか、俳優が誰なのかまったくわかりませんでした。というより、気にしていなかったのですが。かといって、気にしていても簡単にはわからなかったかもしれません。 もっと妖術が多彩に出てくれば、迫力が増したかと思います。しかしながら、香取慎吾のキャラクターがあまりに孫悟空にハマっているところが、スゴイ。 堺正章。香取慎吾。しかし、後に演じる人はさぞかしやりづらいでしょう。
ストーリーはおなじみ西遊記のSLG。 特徴的なシステムとしては、仲間が神獣に変化することができること。 神獣のメリットは ・神獣ポイントを消費することで八戒なら敵一体に大ダメージ、吾浄なら広範囲の敵にダメージ、範囲内の味方を回復させるなど神獣によって特性がまったく変わるが効力は変化前とは段違いになる。デメリットは ・1ターンごとに神獣ポイントが減っていくので2、3ターンで変化が切れる。・同時に二人が神獣に変化することはできない。 このシステムのおかげで戦闘にメリハリが効いていると思います。
三国志や西遊記について、ストーリーを追いながら作品の物語論を論じる。現代文学じゃあるまいし…と思ったが、巧みな暗示や伏線を張ったり(魏延が劉備の配下になった時、のちの反乱を予期させる)、あえて戦闘シーンを描かないことで関羽の強さを納得させたり(酒の冷めないうちに華雄を斬って戻ってきた場面など)、口承から始まったのに、高度な文学テクが込められている。
両書とも、いろいろなメディアであらすじは知っているが、史実との違いもよくわからない。「三国志」編では史実をどのように改変し、物語として楽しみやすくしたかというのが重要なテーマとなる。例えば、赤壁の戦い前後で、諸葛孔明は神がかりの才能を発揮し、周ユは妬んだり逆上してその才能を引き立てる道化役として才気がほとばしる2人が物語の中心になるのだが、魯粛という、お人よしでおろおろしている人物が間に入ることで物語にふくらみが出る。周ユも魯粛も呉の宰相として、大変な才能を発揮したが、彼らの業績を孔明に仮託することで、物語としてがぜん面白くなる。
読んだ後で硬派な内容だと感じたが、読んでいる間はあまり感じなかった。当然ながらハイライトの文章は引用されているので、背景説明を読みつつ物語の読み直しをしているような感じで楽しく読めた。
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