明治、大正、昭和時代の文学者と関連が深い女性53人の人生を簡潔に描いた良著です。 結構、登場人物がみんな凄い人生を歩んでいるので、いかに自分が安定した生活をしているのかを思い知らされます。 気軽に読める値段と分量ですし、面白いのでお勧めです。
パッケージの蓮の花の絵にひかれて購入。画家は南伸坊氏でした。花の俳句について話す嵐山氏の語り口はラジオ深夜便の加賀美さんのようにおだやかで、眠れぬ夜におすすめ。17文字に凝縮された俳句の説明には郷愁と旅ごころがあり、しみじみとしてしまいます。
「あの文人が何を食べていたか」の内容の面白さはもちろんですが、 引用している参考文献(本人の作品や周りの人々のエッセイなど)も 「読んでみたい」と思わせる不思議な魅力に満ちた本です。 私はこの本から「岡本かの子」や「森茉莉」の作品に出会いました。 「その作品を読み返した」という方も多いのではないでしょうか? 作家、作品に興味を持つにはうってつけの入門書になると思います。
嵐山光三郎「文士の料理店」を読了。作者には文士の食から文士を考察した名著「文人悪食」「文人暴食」がありますが、本書はそれら名著に続く、文士の愛したお店(メニュー)から文士を考察している作品です。本書もモチロン名著。値段も含めて、料理と言い切る作者の着眼点及び文士達の感性に心打たれました。22人の文士の愛した22のお店。全て行きたいけど、地方在住にとっては、なかなか難しい。でも一ヶ所でも訪れて、文士の愛した料理を堪能したいと、純粋に思いました。
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