「噂通りの隠れた傑作」
大ヒットした記念すべきハマーフィルム第一作目の「吸血鬼ドラキュラ」の続編です。 ハマーとの関係は切らなかった物のタイプキャストを嫌ったリーがドラキュラ役を断った為に若いジョン・ピールが吸血鬼役を演じて居り、その為日本では人気も評価もいま一つですが、先入観無しで現在観るとかなりの傑作でした。
リー不在で心配された風格を補うのがヴァン・ヘルシング教授役に再度挑んだ素晴らしいカッシングの演技です。 40代後半の渋い美貌に加えてまだまだ体のキレも有り、クライマックスの体操選手の様なボディバランスを見せるアクションには眼を見張ります。 リーと比べられるとショーン・コネリーと比べられたジョージ・レーゼンビーと同じ位気の毒なマインスター男爵を演じたジョン・ピールも、最初は牙を隠した哀れな被害者として登場する脚本の妙で善戦しています。 特筆すべきは吸血鬼映画の約束を守りながら、当時斬新だった解釈の名場面が二つ有る事です。 共に古い風車小屋を舞台にカッシングが自己に施す処置と、クライマックスのシーンです。 そして出て来るだけで怖い女優さん二人、貴族的かつ威圧的な容貌のマインスター男爵夫人を演じたマーティタ・ハントと、召使にして女性版レンフィールド「グレタ」を演じるフリーダ・ジャクソン。 彼女達が見事にリーの大道具的な怖さを補っており、画面を横切る度に何かが起こるのではないかとビクビクしてしまいます。 白塗りで牙をつけただけの簡易なメイクながら見事な照明と演技で妖艶な女性吸血鬼を演じる若い女優さん達、ハマープロ映画ではお馴染みの鉤鼻・二重あごの愚鈍で善良ながらケチくさいトブラー医師を演じるマイルズ・メイルソンや、今回は何処に出てきたのか解り辛かった端役中の端役マイケル・リッパー等達者な俳優陣、そして見事な美術と照明効果を提供した熟練のスタッフとブレイ・スタジオの空気がファンにはなんとも言えません。 ヒロインのイヴィンヌ・モローの愚かさに少しイラつくシーン(マインスター男爵と再開するシーンのあまりにも能天気な喜び具合等)も御座いますが、86分間、息も継がせず最後まで楽しませてくれます。
ハマーフィルムファンの方、古いホラー映画ファンの方には大いにお薦めです。
本作は、ニンテンドーDS『悪魔城ドラキュラ 奪われた刻印』の公式攻略本です。 タイトル名通りに、完璧な攻略を目指すのならば、購入されておいて損のない一品ですね。
このゲームも探索型。シリーズ恒例のことなのですが、マップ率100%を目指して いきます(ほとんどのプレイヤー諸氏は)。 ゲーム中のマップは当然しっかり載っており(お約束の壊せる壁)、奪われた刻印の最大の売り でもある、グリフシステムにおいてもしっかりと解説されています。 今回、プレイヤーを何度も苦しめてくるボスキャラクターの攻略も掲載されています。
値段は攻略本としてはまずまずといったところかと。 そのぶんの情報はちゃんと書かれていると思われます。
ホラー映画にあまり造詣が深くない私ですが、C・リーのドラキュラ映画を、子供の頃にTVでよく観ていました。 懐かしい思いで本作のDVDを鑑賞、画質が美しいし、予告編も楽しめました。 再見するまでC・リーのことしか覚えていませんでしたが、初めて気付いたのが、本作の出演者の顔触れです。 主演のヘルシング役は、P・カッシング。 「どこかで見たことがあるような?」と思っていたら、「スター・ウォーズ」の冷徹なターキン総督役。ローレンス・オリビエの「ハムレット」(C・リーも出演)。 また、M・ガフ(「バットマン」1989年からのシリーズ4作品の、アルフレード執事役、「スリーピー・ホロウ」「ブラジルから来た少年」「愛と哀しみの果て」)の、若き日の姿が見られて2倍楽しめました。 C・リーのドラキュラや、P・カッシングのヘルシングは、品格があって、身のこなしや台詞が美しいと思います。 劇中の台詞に「セカンド・オピニオン」という言葉が出てきたシーンでは、思わず微笑んでしまいました。 カラーの色の感じが時代臭がして、味わいがあります。 今のホラー映画と比べると恐怖感や緊迫感は薄いですが、今から50年以上前の映画にしては、ドラキュラの最期など特撮技術はよくできていると思いました。 劇中使われた音楽は、日本の古い怪奇映画やドラマを思いだす、どこか懐かしいレトロな感じ。 女優陣のほのかな色気は、1950年代の香りがします。
初のカラー版ドラキュラ映画、C・リー版ドラキュラ映画の第一作、P・カッシングとの黄金コンビ、低予算ながら世界中で大ヒットして莫大な興行収入を上げた伝説的な映画、意外な俳優を再発見できた等を評価して★4にしました。
最初は薄いと思ってましたが、以外にしっかりしていて、舞台で踊っても問題なっかた。値段の割には良かった。
一見DVD化されていないように思われますが、日本語吹替搭載で、デジタルニューマスター化された、 国内正規盤のDVDがスティングレイ社より発売されています。 Googleで「allcinema selection 吸血鬼ドラキュラの花嫁」で検索してみて下さい。
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