非行に走りまくって精神病院みたいなところに入れられた少年・少女たちに数年おきにインタビューを行って、その後立ち直ってまっとうな人生を歩んでいる人たちと、立ち直れずに何度も犯罪を繰り返したりしている人たちを比較し、両者を分ける要因は何なのかを分析した研究です。 本書では、立ち直ることのできる精神的な強さをもっていた子どもたちを「レジリエント」(柔軟な強靱性に富むという意味)な子どもたちと呼んでいます。 調査対象となった子どもは67人で、そのうちレジリエンスを発揮して立ち直った子どもたちは9人。そのうち特に4人に焦点をあてて、レジリエンスをもたらすものは何なのかを説明しようとするものです。
タイトルにも現れていますが、この研究の特徴は、レジリエンスをもたらす要因を統計分析によって変数として取り出すというのではなく、「ナラティブ」(物語)としてあぶり出していくというものです。 著者たちは、色々な変数を設定して統計的に分析してみても、レジリエントな子どもたちとそうでない子どもたちを分ける要因が何なのかは分からなかったらしい。ところが、途方に暮れながら改めて元のインタビュー記録を読んでみて、ナラティブ(物語)としてたどっていくと、とても明瞭に、違いが見えてきたというのが著者たちの主張です。変数を取り出していくのではなく、個々のケースに密着しながら、調査対象が語るナラティブを時系列で理解していくということですね。
「ナラティブ」というのは、80年代ぐらいから、心理学や社会学の分析ツールとして一部で注目されてきている概念です。 この分野では日本語で読める文献というのは今のところあまりないので、本書はけっこう貴重な存在ですね。 ナラティブ論に関心がある人にとっては、「ナラティブに入り込まなければ見えてこないリアリティがあるのだ」ということを実践した一つの研究例として読む価値はあると思います。 ただ、ほとんど単純にインタビュー記録が続いていくという本なので、あまり有用な理論的なフレームワークを得られるというものではないです。単純に、定量調査を補完する定性的なケーススタディに過ぎないのではないか、とか言われると、たしかにそうとしか言いようのない面もあります。その意味で入門的というか教科書的な使い方には全く向いていない本である点には注意が必要だし、必読書というほどのものではないです。
値段が適正で商品自体大変綺麗でした。もっと安かったらたくさん買ってしまいます。
本当の意味での音楽家とはこういう人を言うのだろう。こういう演奏は、音楽が自分の中にある人にしかできない。まさに"魂のヴァイオリニスト"と呼ばれるに相応しい。 日本での知名度は低いジョセフ・リンだが、実力・センスともに稀有な才能を持っている。どこまでも清澄なヴァイオリンの響きには、一瞬で心を奪われた。横溢する歌心は、音楽に対するひたむきさと喜びに溢れている。
バッハとイザイの無伴奏の和声的な連関に着目して楽曲を組合せるという、他にない試みも素晴らしい。感性だけではない、知性派であることの証だ。しかも、卓越したテクニックをあくまで自然に駆使し、技巧くささをまるで感じさせない。聴く者はただただ音楽の素晴らしさに身を委ねていられる。おかげでバッハはもちろん、イザイの素晴らしさがよく分かった。
定評のある「fine NF」による録音も素晴らしい。SACDでなくとも、その音のよさと空気感は味わえる。価格は少々高いが、ジョセフ・リンの素晴らしい音楽と相俟って、十分に価値はある。 続編が「バッハとイザイ〜円を描く音楽の旅」として出ており、完結編も2009年に録音が行なわれた。
包丁で強く引いても傷がつかず、小さく軽いのでサッと洗えてとても使い易いです。購入した良かったです。
BOX1ではダメ男ぶりを発揮してますが、BOX2では少しずつ優しさが見え隠れし、 どんどん素敵なジョセフになっていきます^^v さすがジョセフとアリエル!BOX2ではとても切なく、泣かせてくれます。
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