しっとりと熱く始まるライブは彼女のしなやかな動きが影絵になり歓声に包まれる。と、同時に本当に皆ため息。 ミュージシャンも前回のLiveDVDと同じ人も多く時間を感じさせない。本当に彼らの芸達者なことに驚かされる。時にギター、サックスと曲に合わせて参加し時にはダンサーとなる。世界の一線で認められるエンターテイナーは桁が違うのだろう。彼女独特の動き、視線に笑顔、耳なじみのあるサウンドが絡み、時間はあっという間に過ぎてしまいます。母のような微笑も。。本当に素敵です。大お勧め。
「同名のCD買ったからいいか・・・」とずっと思っていたのは、まさに自分です。 試しにと思って買って、なぜもっと早く買わなかった!と後悔しました。 CDでは前半抑え目、後半盛り上がりの構成ですが、実際のライブではもっと緻密な押し引きのある選曲であったことがわかります。
CD未収録の2、4はシンコペーションを多用しメチャかっこ良く、これまたCDでフェイドアウトされていた8は、 「スーパーナチュラル」のツアーでのサンタナバンドを彷彿とさせる見事なサルサテイストのフュージョン。 これらで、まず前半の盛り上げてをしていたのですねぇ・・・。でも、ホントにいい音を出すバンド・・・。 後半も、小粋な14、ループを使うも歌詞のせいもあって哀愁漂う15がやはりDVDのみ。 これがあって初めて、コーフンの16からアンコールの感動的21へとつながるんです、気持ち的に。 照明、コレオグラフィも素晴らしく、とにかく満足度はCDの2倍以上ですね。 輸入モノで通常のDVDレコーダーで見ることができて、この価格。サービス精神にアタマが下がります。
もう10年前位になると思います。 一度持っていたのですが引っ越し等で無くしてしまい再購入です。 再購入するほど良い曲ばかりですよ。 夜、お酒を飲みながら聞くと良い気分にもなりますし、気分に浸れますよ…
サドの手になる作品をはじめて読んだ。これほど優れた作品が、あまり話題にもならないのが、私には残念に思われる。 三島由紀夫は「サド侯爵夫人」のなかで、サドの家の家紋は、双頭の鷲であって、一方の頭は美徳を、一方の頭は悪徳を志向している、と書いている。その説が私の心をとらえた。この家紋が、この本の表紙に小さく配されており、気になって読んだ。 太宰治は「人間失格」のなかで、対義語遊びを登場させている。この遊びの効果として、ある語の意味と反対の語を想定することで、ある語の意味をとらえることができる、ということが挙げられる。サドは食人国(悪徳の国)をまず登場させることで、円く閉じられた国(平和・平等・公平があまねく行き渡った美徳の国)への強烈な切望を表現した。 誰かが言った。現世は地獄よりも地獄的である、と。作中、主人公は異端糾問所の牢獄に投獄されるが、そこで主人公が、ここでの待遇は食人国でのそれよりもひどい、と嘆く場面がある。異端糾問所は、神のみ名において、何の罪もない、いわゆる〈異端者〉を、自分たちの私利私欲のために、苦しめ、虐げる。なんという偽善、なんという悪徳が、そこで行われていたことか。罰せられるべきは、異端糾問所、お前たちじゃないか、お前らの横暴を黙認、看過している政府、国じゃないか、憤激が私をとらえた。 離れ離れになった恋人同士が、劇場で再会する、という筋立てが何とも心にくい。というのも、美徳の国では、国民に演劇を披露することで、罪を犯した人を告発する、という手段を用いているからだ。罪を犯せば、世間から糾弾される、それを演劇によって国が国民に訴えかける。それだけで自分の犯した罪を恥じ、罪人は劇場を飛び出していく。このような国が、現実に誕生したならば! サドの祈りは、本作の結末部において、象徴的に表現されているのだ。
「ユア・ラヴ・イズ・ア・キング」の妖艶さには圧倒されます。歌う合間の、一瞬口をつぐむ仕草は、一度魅入られてしまうと目が離せなくなってしまい、全体的に淡々とした構成なのですが、息の合ったタイトな演奏をバックにしたシャーディーの存在感にあっという間に見終わってしまいます。
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