ジョージフォアマン伝説VDを見てジョーフレイジャーやケンノートンが見たくなり購入しましたが、まさに期待どうりでした。私は人物のほうにより興味があるのでインタビュー場面が大好きですが、試合を見たい人には物足りないと思います。フォアマン伝説にも同じインタビュー場面がありましたが、インタビュー場面の完全版をぜひとも見たいです。それにしてもモハメドアリの口汚くうるさいこと。いつもアリ対フレイジャー第一戦、フレイジャーのスモキーパンチを見て溜飲を下げています。
一応アリが主役のDVDではあるが、フレージャーとの伝説の第1戦「ザ・ファイト」が収録されており、生前のフレージャーを偲ぶ第一級の資料となっている。 体重を乗せた渾身の左フックでアリを仕留めた瞬間は、ヘビー級史上で屈指の名場面。ただ、4カウントで立ち上がるアリにも度肝を抜かれる。 試合はすべてダイジェスト版だが、(マイク・タイソンを除く)ヘビー級の名勝負すべてが収録されていると言っていい。 また、レジー・ジャクソンが司会を務める晩さん会も必見。何を話していたかは忘れたが、黒人アスリートの頂点とも言える6人が一堂に会しているのを見ているだけで感動する。アリとフレージャーとの長年の確執が随所にかいま見えるが、残りの4人がうまく場を和ませている。 別れ際、パーキンソン病に冒されつつあるアリに対し、フレージャーが「体に気を付けろよ」と抱擁する場面は、もはや涙なしには見られない。
鬼才ケン・ラッセルの初監督作品。モノクロ。 イギリスのさびれたリゾート地。青年とその彼女が、ブリジット・バルドーそっくりの女優を連れてきて映画祭を開催し、町興しをしようとするが・・・ 俳優や女優は私はぜんぜん知らないのですが、今も活躍してる人が何人かいるそうです。あまり有名ではないけれども、この映画の中ではみんなイキイキ演じています。 独特のユーモア・60年代の雰囲気を楽しんでください。
1970年代中頃、「ルーツ」という小説がベストセラーになった。(ドラマ化もされ、日本でも多くの反響が。DVDも購入可能)それは、黒人作家アレックス・ヘイリーが奴隷制度を通して、自分たち黒人の“ルーツ”を探ろうとした物語だった。 一方「マンディンゴ」は、リチャード・フライシャー監督が、奴隷制度で白人が行ってきた非道を、白人の立場から告発した映画、といえるのではないだろうか。
「マンディンゴ」とは、黒人奴隷の優良品種のこと。 物語は、アメリカ南部の奴隷農場の農園主(ジェームズ・メイスン)とその息子ハモンド(ペリー・キング)、その婚約者ブランチ(スーザン・ジョージ)とマンディンゴのミード(ケン・ノートン)の愛憎劇を中心に語られる。 いかにも権力者然とした農園主に比べ、息子ハモンドは黒人たちに親身に接し、ミードとは友情に近い関係さえ築く。このハモンドというキャラクターは、映画が製作された当時のカウンターカルチャー世代の若者を象徴しているのか・・・と一瞬思ったが、そんな甘っちょろい読みは、映画の衝撃的なラストで全部ぶっ飛んでしまった。 かつてアメリカを北と南に引き裂いた戦争の、その根源がどれほど深いものだったのか。 そもそも我々日本人には、この映画を受けとめる資格が、あるのだろうか? この映画のラストに込められた怒りの凄まじさは、言葉で言い表すことはできない。
以前観た、奴隷貿易発祥の地を取材したドキュメンタリーで、奴隷たちが収容されていた建物が紹介されていた。奴隷積み出しのために海に向かって開け放たれた、その建物の扉。「帰らずの扉」と呼ばれていたと記憶しているが、その戸口に立って海を見つめながら、20歳ほどの、観光客とおぼしき黒人女性が涙を流す姿を見て、はっとした。 奴隷貿易が行われていたのは、16〜19世紀にかけて。その女性からすれば、遥か昔の、おとぎ話のような時代のはず。それなのに・・・
映画の中で、奴隷農場から他の農場へ、黒人の子供たちが「ドナドナ」の子牛のように馬車で運ばれてゆくシーンがある。泣き叫ぶ母親と、子供たち。それは親子にとって、永遠の別れを意味するのだ。
アメリカの黒人たちは、自分たちの故郷(ルーツ)がアフリカのどこにあるのか、知らない。 黒人たちの心の中では「故郷と、家族と、人間の尊厳を奪った奴隷制度」が未だに暗い影を落としているのだと・・・。 この映画を観ていると、色々な思いが頭の中を駆け巡ってしまう。
羅針盤が特にカッコいいですよ。 思ってたよりも重くなかったかな。
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