借り物ではない本当のスケールの大きさが際立つ日本のロック史上屈指の名盤であり演奏そのもの一聴ではフュージョン色が濃く感じるもののあくまでロック的かつパンタ的にベクトルが向けられたタイトなサウンドは佳曲揃いで南アジアから東京へと向かったのでありましたがマークボランに捧げられたというラスト曲を聴くたびに感傷的になってしまいますもののジャケットでとても損をしているアルバムだと思うものであります。
云わずと知れた邦楽ロック最高峰、 音楽的才能ではパンタ以上の人間はいっぱい存在するにもかかわらず誰一人として本作を凌駕するアルバムを製作していない、とこの際だから断定しておきます、現在のJポップ主流である洋楽の焼き直しを強力なプロデュース力で演出するタイプのバンドでは生まれることはないだろうと思わせる圧倒的な個性 が見事、おそらくパンタは頭脳(思考)先行で曲作りをしていると思うのですが、決して「身体」が置き去りにされる事のない「熱さ」が時を越えた名作にしています、 本作は、オリジナル・コピーの紙製ジャケット、オリジナルの黄色い帯、オリジナルの歌詞カードの三点がCDサイズに縮小されており、CD用の帯と新しい歌詞カード(表が田口史人による解説と録音データ、裏には歌詞)が附属します、 本CDは最新版らしい「出力の大きさ」、つまり同じボリューム・サイズで聞けばより大きな音が聞ける、が特に魅力です、評者は1992年版マラッカは未聴ですが、同じ時に発売された別のパンタのアルバムとの比較から、初めてマラッカを購入するファンにはこちらを勧めます、 解説書で田口某がPANTA & HALのレコーディング・バンドとしての魅力に言及している、評者もまったく同感、当時、既にスティーリー・ダンが彼らの方法論で頂点を極めていたわけで、「マラッカ」はスティーリー・ダンへの日本からの熱い回答だった、と断定したい、(スティーリー・ダンは日本では歌詞の魅力がいま一つ浸透しておらず、彼らの曲は実はパンタに通じる幅広い物語性を有している)、
シンガポールに住んでいてプラナカンの文化に大変興味を持ち、何か本はないかと探したところ見つけました! 写真も美しく、文章もわかりやすい。 ご近所も出ていたので実際に行ってみたりと大活躍の一冊です。 ますますプラナカンの世界に夢中になってしまいました!
マラッカやペナンに絞って観光する場合には本書のようにエリア限定のガイドブックは有用でしょう。オールカラーで写真も多く、マラッカやペナンの歴史や文化などの読み物も豊富で、事前知識の取得には最適です。
30数年前、ペナンを訪れました。所謂リゾート地としてのペナンが中心でしたが、本書で掲載されているジョージ・タウンやペナン・ヒルを始め、主要な観光地を訪れました。本書の66ページに「コロニアル・ペナン」として、イギリスの統治時代の建物や華人ワールドとも言える独特の文化や風習がペナンの特徴として感じられましたし、本書でもそれはよく描かれていました。
飛行機でペナンに入ったこともあり、有名なマラッカの知識は本書のものでしかありませんが、オランダ文化が現地と混ざり合ったからこそ、このような特徴のある街が生まれたのでしょう。 22ページのババ・ニョニョ・ヘリテージ博物館は是非訪れて見たい風格が感じられました。ザ・マジェスティック・マラッカやホテル・プリ・マラッカは何時の日にか泊りたい雰囲気が漂っていました。 マレーシアの首都クアラ・ルンプールやお隣のシンガポールも訪れましたが、それらの都市とはマラッカとは趣が違うのが本書から伝わってきます。
124ページの「戦前ペナンの日本人コミュニティ」の一文は参考になりましたし、興味を持ちました。ただのガイドブックよりはずっと奥が深い記述が本書の良さでしょう。
なお、筆者のイワサキ チエさんは、マラッカ、ペナンに赴き研究を続けているシンガポール・プラナカン協会会員で、丹保 美紀さんはシンガポールに14年間滞在後、現在ペナンに在住の方で、シンガポール・プラナカン協会会員だそうです。
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