【ファイアーエンブレム封印の剣 08】 第7章 オスティアの反乱
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第七の封印 (ハヤカワ文庫SF)

かくも雄大なストーリーでここに登場する人物すべての人の名前にいわくありでたいへん興味深かったです。世界平和を望む人達。異性生物アンワームの持つ人々をコントロールする強力な力にたち向かっていく仲間。ラストシーンはとても感動的でした。私は特にゲブリング(表紙の絵を見て・・)に好感を持ちました。



未解決―封印された五つの捜査報告 (新潮文庫)

この本で興味深かったのは
「スーパーナンペイ」と「酒鬼薔薇」事件。

とくに後者は同じ母親として、その教育方針が気になっていただけに
中立的な立場で詳しく記されてあり、興味深かった。

5事件に絞っているだけに、ひとつひとつの記述がくわしく
読んでいてここまで書いてしまって大丈夫なんだろうか?
とハラハラしてしまった。



イングマール・ベルイマン コレクション [DVD]

このBOXセット、「処女の泉」「第七の封印」「野いちご」などのベルイマン傑作群しか知らない人に是非、観ていただきたいと思います。(私がそうでした。)きっと新しい発見がありますし、ベルイマンの世界をまだまだ分かっていなかったなあということが実感させられると思います。未公開作ばかりでどうなんだろうと躊躇している方、絶対買ってよかったという満足感を得られると思います。限定版ということなので迷っていないで即購入かと。
最後に特典ディスクの映像について。1970年と2002年のインタヴュー映像が収められています。70年の映像は3作品の特典映像をひとつにまとめたもの+αで神の不在をテーマにしています。02年の映像は、現在のベルイマンの心境を窺わせて興味深いです。84才になっても創造という行為に真摯に向き合う姿勢には感動を覚えます。新作として用意しているドラマを観たいような、観るのが怖いような。ベルイマンの作品には失望したことがないし、でも黒澤やフェリーニの晩年の作品のように過去の自作を模倣したような作品は観たくないし。とにかく映画の歴史に確実に名を残すであろう名匠の作品、言葉の数々は必見です。クリエイティブな仕事に携わる全ての人にも観て欲しいBOXセットです。



第七の封印 [VHS]

 魔女狩りや黒死病(ペスト)等が蔓延する中世ヨーロッパを舞台に神の裁きと死、世界終末を題材に描くイングマール・ベルイマン監督の信仰心や生と死の問題を追求した怪奇ファンタジー+ロードムービー+思想ドラマの傑作(56年製作)。
 <本作はベルイマンお気に入りの作品で後に「鏡の中にある如く」(61)、「冬の光」(62)、「沈黙」(63)という、神の沈黙三部作を撮る事となる。>

 十字軍の騎士アントニウス(マックス・フォン・シドー)は、従者ヨンス(グンナール・ビョルンストランド)と共に異国の戦場からの帰国途中、浜辺で眠れない夜を過ごす。するとアントニウスの前に忽然と黒いローブを身に纏った白い顔の”死”(ベント・エケロート)と名乗る男が現れる。彼を迎えに来た死神だったのだ。
 死を宣告された彼は、自分の命を賭けたチェスの勝負を死神に持ちかけます。承諾した”死”は、白と黒に色分けられたチェス盤の前に座る。

 荒涼とした海岸にすっと立つ黒いローブを身に纏った死神の様相、白く輝く白骨の様な顔は不気味な表情に満ちている。”死”が手にしたのは黒いコマ、騎士アントニウスが手にしたのが白いコマ、盤状で繰り広げられる黒と白のせめぎ合いは、死の影が大きさを増すのか(黒=死)、生の力が盛り返すのか(白=生)、という人間の生死の類推を表現するかの如く。勝負がつかず、持越しとなり、猶予の間 故郷に向かって歩を進めるアントニウスであったが...。

 帰路の旅を続ける途中、純朴な旅芸人一家のヨフ(ニルス・ポッペ)とその妻ミア(ビビ・アンデショーン)を始め、様々な人物と出会い、破滅の予感に慄く人々の狂信的な行動や出来事に遭遇する。退廃的な雰囲気、憂鬱な幻想美に修飾された情景、モノクロの陰影の表情の豊かさ、そして信仰心の深さ...。

 疫病や飢餓で死んだ亡骸や白骨死体が彼方此方に転がり、椅子に座った儘 死んだ主人の前で目覚めるのをじっと待つ痩せ細った、疫病で家族を失った少女、妻に逃げられた鍛冶屋の夫、不道徳な犯罪を犯す腐りきった聖職者、キリスト像を掲げ重い十字架を背負い自らの体を鞭打って行進する狂信者達の徘徊、魔女裁判に掛けられ処刑されようとしている若い女...。黒死病の大流行の中、迫りくる死への恐怖に荒れ狂っていく中世の世界は、まさに患難時代の始まりを思わせる。

 十字軍の掲げた理想と程遠く無意味な殺戮が行われ、無益な遠征で信仰が揺らぎながらも旅の道中、キリスト教の生死感や神の存在に対する問いかけを続ける主人公アントニウスを熱演したマックス・フォン・シドーの出世作である。以降、ベルイマン作の常連俳優となり、本作を含む3大傑作「野いちご」(57)、「処女の泉」(59)にも出演、又「狼の時刻」(66)でも孤独で悩みを抱える画家(主人公)の心情を繊細な表情で見事に表現している。
 そんな彼が後に「エクソシスト」(73)で悪魔と対峙するメリン神父を演じた事はウィリアム・フリードキン監督の本作に対する敬愛ではないかと、思う。メリン神父の過去とアントニウスの試行錯誤の姿が重なり、同じ末路を辿る演出が圧巻至極なのである。

 同じスウェーデン出身の女優ビビ・アンデルソンの重要な役柄(旅芸人の妻)、息が詰まる程の精神世界を掘り下げていく演技も見逃せない。彼女もまた、ベルイマン作の常連女優であり「野いちご」では、野いちごを摘む可憐な乙女とヒッチハイカーの一人二役を演じている。

 従者ヨンス役グンナール・ビョルンストランド(悲劇から喜劇物まで自在に演じ分ける性格俳優)の手堅い演技、プライベートでも彼はベルイマンと親密な友人の一人なのである。

 そして”死”(死神)を演じたベント・エケロートの強烈な存在感も忘れ難い。暗い題材の映画の中で全編にユーモアが漂っている作風なのは、死神のキャラ設定であるのだ。神出鬼没に現れる”死”の姿は何の前触れも無く、気付くと其処に立っているという不思議な存在。特に木に登った芸人一座の座長を連れて行く場面では、薄笑いを浮かべながら自ら鋸で木を切り倒す剽軽な演技を見せている。尚、死神の出立は以後のこの手の物に多大な影響を与えている。

 我々、日本人には馴染みの薄いキリスト教信仰に鋭い切り込みを入れるベルイマンは、見えない神より見える死神を描く事で人間の本質を浮き彫りに表出している、と思えなくもない。そう、筆者は感じた映画なのである。

 



 魔女狩りや黒死病(ペスト)等が蔓延する中世ヨーロッパを舞台に神の裁きと死、世界終末を題材に描くイングマール・ベルイマン監督の信仰心や生と死の問題を追求した怪奇ファンタジー+ロードムービー+思想ドラマの傑作(56年製作)。
 <本作はベルイマンお気に入りの作品で後に「鏡の中にある如く」(61)、「冬の光」(62)、「沈黙」(63)という、神の沈黙三部作を撮る事となる。>

 十字軍の騎士アントニウス(マックス・フォン・シドー)は、従者ヨンス(グンナール・ビョルンストランド)と共に異国の戦場からの帰国途中、浜辺で眠れない夜を過ごす。するとアントニウスの前に忽然と黒いローブを身に纏った白い顔の”死”(ベント・エケロート)と名乗る男が現れる。彼を迎えに来た死神だったのだ。
 死を宣告された彼は、自分の命を賭けたチェスの勝負を死神に持ちかけます。承諾した”死”は、白と黒に色分けられたチェス盤の前に座る。

 荒涼とした海岸にすっと立つ黒いローブを身に纏った死神の様相、白く輝く白骨の様な顔は不気味な表情に満ちている。”死”が手にしたのは黒いコマ、騎士アントニウスが手にしたのが白いコマ、盤状で繰り広げられる黒と白のせめぎ合いは、死の影が大きさを増すのか(黒=死)、生の力が盛り返すのか(白=生)、という人間の生死の類推を表現するかの如く。勝負がつかず、持越しとなり、猶予の間 故郷に向かって歩を進めるアントニウスであったが...。

 帰路の旅を続ける途中、純朴な旅芸人一家のヨフ(ニルス・ポッペ)とその妻ミア(ビビ・アンデショーン)を始め、様々な人物と出会い、破滅の予感に慄く人々の狂信的な行動や出来事に遭遇する。退廃的な雰囲気、憂鬱な幻想美に修飾された情景、モノクロの陰影の表情の豊かさ、そして信仰心の深さ...。

 疫病や飢餓で死んだ亡骸や白骨死体が彼方此方に転がり、椅子に座った儘 死んだ主人の前で目覚めるのをじっと待つ痩せ細った、疫病で家族を失った少女、妻に逃げられた鍛冶屋の夫、不道徳な犯罪を犯す腐りきった聖職者、キリスト像を掲げ重い十字架を背負い自らの体を鞭打って行進する狂信者達の徘徊、魔女裁判に掛けられ処刑されようとしている若い女...。黒死病の大流行の中、迫りくる死への恐怖に荒れ狂っていく中世の世界は、まさに患難時代の始まりを思わせる。

 十字軍の掲げた理想と程遠く無意味な殺戮が行われ、無益な遠征で信仰が揺らぎながらも旅の道中、キリスト教の生死感や神の存在に対する問いかけを続ける主人公アントニウスを熱演したマックス・フォン・シドーの出世作である。以降、ベルイマン作の常連俳優となり、本作を含む3大傑作「野いちご」(57)、「処女の泉」(59)にも出演、又「狼の時刻」(66)でも孤独で悩みを抱える画家(主人公)の心情を繊細な表情で見事に表現している。
 そんな彼が後に「エクソシスト」(73)で悪魔と対峙するメリン神父を演じた事はウィリアム・フリードキン監督の本作に対する敬愛ではないかと、思う。メリン神父の過去とアントニウスの試行錯誤の姿が重なり、同じ末路を辿る演出が圧巻至極なのである。

 同じスウェーデン出身の女優ビビ・アンデルソンの重要な役柄(旅芸人の妻)、息が詰まる程の精神世界を掘り下げていく演技も見逃せない。彼女もまた、ベルイマン作の常連女優であり「野いちご」では、野いちごを摘む可憐な乙女とヒッチハイカーの一人二役を演じている。

 従者ヨンス役グンナール・ビョルンストランド(悲劇から喜劇物まで自在に演じ分ける性格俳優)の手堅い演技、プライベートでも彼はベルイマンと親密な友人の一人なのである。

 そして”死”(死神)を演じたベント・エケロートの強烈な存在感も忘れ難い。暗い題材の映画の中で全編にユーモアが漂っている作風なのは、死神のキャラ設定であるのだ。神出鬼没に現れる”死”の姿は何の前触れも無く、気付くと其処に立っているという不思議な存在。特に木に登った芸人一座の座長を連れて行く場面では、薄笑いを浮かべながら自ら鋸で木を切り倒す剽軽な演技を見せている。尚、死神の出立は以後のこの手の物に多大な影響を与えている。

 我々、日本人には馴染みの薄いキリスト教信仰に鋭い切り込みを入れるベルイマンは、見えない神より見える死神を描く事で人間の本質を浮き彫りに表出している、と思えなくもない。そう、筆者は感じた映画なのである。

 



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