映像から台詞、音楽、ストーリーまでセンスの塊で創られたような映画。 映像は都会の刹那的で猥雑で、カラフルな魅力で溢れ、台詞はどれも切なく笑えて心に引っ掛かる。 絶妙のタイミングで挿入される音楽は観終わった後に、音と伴に印象的なシーンを想い出させる。 展開の読めないちょっと切ないストーリーは、フィクションだけどなぜか実際の世界のようなリアリティがある。
監督が何を伝えたいのかというのはよく分からず、多分特にないのだと思う。多分自分がいいと思うものを感覚で撮ったら、こんな映画が出来てしまったのだろう。そんな気がする。天才やね。 そして、けっして綺麗とはいえないはずの香港というまちの当時の猥雑な雰囲気と魅力を存分に楽しめる。 この監督は台本どうりに撮らずにその場の考えや雰囲気から変えて撮っているらしいが、それがこんなにリアリティのない設定をリアリティあるものに換え、香港のまちの魅力をまざまざと魅せつけているんだろう。
登場する人物は孤独でちょっとなさけないのに、ちょっとした役の居酒屋の斉藤さんから金城武の親父まで、登場する役者がみんな人間味溢れたいい味を出していて魅力的である。 この二人は素人で、実際にこれらの店で働いている人らしいが、そこらの本物の役者よりもずっと魅力的だ。 この監督は役者の魅力を映像に引き出す才能が最もあるに違いないとしか考えられない。 ミシェール・リーは何をやっていても絵になっているし、金城武はとにかくいい。
最終的にとりあえず香港に行きたくなる映画。 そしてもし、ウォン・カーウァイ監督が日本を舞台にして映画を撮ってくれたら、どんな映画になるんだろうと思った。
1997年秋から放送された NHK連続テレビ小説『甘辛しゃん』の主題歌です。
1997年秋… 1995.1.17(阪神・淡路大震災)から 約2年9ヶ月経った頃。
私は直接の被災者ではありませんが、 神戸・阪神地域には友人や知人もいました。 私の知る限り皆無事でしたが、 父が亡くなった、家が全壊した、 他にもいろんな話を見聞きしました。
それから2年9ヶ月、 震災直後は気を張っていたのが、 段々と疲れてくる、 復興も思い通りに進まないと 不安、そして諦めも…
そんな時、聴こえてきたのは この曲でした。
…涙の理由(わけ)を教えて何故? Lonesome Flower 微笑みを咲かせて…
この曲はラブソングです(多分)。 震災復興を意識したものではないと 思います。 ただ、下のフレーズを何回も聴いていると 何故か妙に慰められるような気がしたのです。
…涙の天使が私に宿り 見えない運命(さだめ)に翻弄(もてあそ)ばれる 秋の日に鳴らす口笛は 面影ワルツ この街は消えない…
全く個人的な感想を長々と書いて 大変申し訳ありませんでした。
尚この曲はアルバムLoving Youにも 収録されています。
夏の夜に家でベランダからくる風を感じながらお酒を飲みながらぼんやり聴くにはピッタリな音楽ラインナップ。 最後の曲が一番好き♪ 恋をしたくなります。
何故、双子なのに性格が真逆なの? そんな疑問から読み始めたのですが、なんだか章を追う毎に自分自身に置き換えた主人公が2人もいて、自分の陰と陽が変わりばんこに現れていました。 姉妹だと言うことは忘れて、自分だけを大事にしていく恋の葛藤を楽しませて頂きました。 自分自身にとっても遠い昔の初恋だったと思える自分がここにいます。 久々の読書でしたが、忘れかけていた人を愛することを思い出し、命の尊さに涙されられました。 人を愛することで、人を傷つける運命には多少なりとも反発したくなりますが、それも仕方がないこと。 フィクションとはいえ、色々な人生もあるものだと、関心させられました。
前半は追われる者の大変さが伝わってきて、いつになったら安息の日が訪れるのかって思ってたら、一度死んでから不思議な力を身につけて復活って微妙な展開になってしまいました。 極悪非道で血も涙もないマフィアのボスって設定やけど、その非道さが全然描かれてないから逃避行中もそれほど恐怖感を煽られる事がなかったのが残念です。 ラストも意外と呆気ないしもう少しメリハリがあった方が面白かったかな。 一流の暗殺者が一歩間違えたらストーカーのようになってしまってましたね(笑)。
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