映画は、リメイクが伝えられる1966年『ミクロの決死圏』、今や古典のSF作品。 人間の体内への旅、これぞセンス・オブ・ワンダー。 しかし命の重さもさりげなく描いた正統派映画。 映画公開から40年、ついに発売されたサントラ盤です。 あの”FSM”より限定3000枚でリリース、入手困難。 音楽は巨匠レナード・ローゼンマン。 オープニングなどでは環境音楽?のようなシュールな音楽に挑戦、音楽も幻想的です。 変わってエンディングでは、オーソドックスなハリウッド映画音楽を高らかに奏でます。 全13曲47分収録。
政府要人の緊急手術。その病巣は脳であり、通常の手術では不可能だった。そのため軍事機密である物質縮小装置を使い、医療チームを潜水艦ごと縮小して患者の体の中に直接入れて手術を行うことになった。 あまりにも有名なSF映画のノベライゼーション。この小説は、映画の台本をもとにSF界の巨匠アイザック・アシモフが書き下ろしたものである。さすがアシモフ氏の手によるものだけに緻密な展開は、SFでありながらサスペンス小説にも引けを取らない。また高橋泰邦氏の翻訳もよく、映画を見た後でも十分に楽しめる。しかし、当のアシモフ氏は、この作品は気に入らなかったようである。近年「ミクロの決死圏2」を発表した。本書と読み比べるのもよいだろう。
☆SF映画と言えば宇宙が相場?と決まっていたが、この作品の舞台は人間の体内というアイデアが斬新で面白い。手術不可能な脳内出血患者を救うべく、特命隊員は身体をミクロに縮小し、患者の体内に小潜艦艇で送り込まれ内側から治療する。選ばれたのは情報部員ブラント(スティーブ・ボイト)、脳外科医デュバル(アーサー・ケネディ) 、その美人助手(ラクエル・ウェルチ)たちを含めた5人。 ミクロ化されている時間は60分☆。
最初の作品はノベライズでしたが、 この作品は別物、 なのでアシモフ世界観がフルに生かされています。 そのため、違和感を覚える可能性がありますので そこのところは要注意。
メインは実は体内よりも 体内探索が終わった後にあります。 なぜならばそこに一波乱も二波乱も含む すごい展開が待っているから。
なので体内部分は 一部を除き、退屈に感じるかと。
逆転劇を楽しむと 面白く読めるかもしれません。
SF映画のSがサイエンスであれ、スペキュレイティブであれ、本作は両方の意味で傑作です。製作の経緯から米国内で放映されたアニメ『鉄腕アトム』の1エピソードがヒントになっていることは明白であり、その原作は縮小された人間が人体内で白血球と共に結核菌と戦う、手塚治虫の『吸血魔団』です。この作品は劇場公開時に見ましたが、その前後からサルバドル・ダリがデザインに関わっているという噂が根強く流布しています。しかし、海外の映画資料では全く触れられていない。『ダリ全集1~3』も同様。長い間、不思議でしたが、比較的最近になってダリが宣伝用のポスターを担当する話があったが結局、不採用になったことを知りました。SFMやキネ旬特別号の大伴昌司、中子真治『超SF映画』の記述は、これを拡大解釈したもののようです。
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